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@cocoa007
2026年4月21日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
初めての朝井リョウ。なるほどなるほど…。
書いてあることのほとんどはSNSで常日頃投稿されている情報だ。推し活女子、孤独な中年男性、INPF人間…全部大衆の呟きから抽出したテンプレキャラである。人間を描く小説というよりは、今の時代の空気を圧縮して上手く配置した情報書だな、と思った。
作中に「ありきたりな情報でいい。それをどの順番で開示するかがキーなのだ。順番さえ的確なら、人々は勝手にそこに物語を見てくれる」というようなセリフがあったが、これこそがこの作家の強みなのだろう。構成に隙がない。
推し活を知らない人たちはこの本で知識欲を満たし、推し活をしている、昔していた人たちは、冷たい刃を突きつけられたような感触を得る。主要人物たちは、世代、性別、生活環境、全部ばらばら。
つまりどのゾーンに属していても、なにかしらのフックに引っ掛かるように設定されているのだ。
テクニカルだなあ。
正直、あまり好きなタイプの書き方ではないけど。でも、小説には今の時代を切り取る義務があるのだとしたら、この本はその役目を充分に果たしているのだろう。


