yomitaos "君のクイズ" 2026年4月21日

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@chsy7188
2026年4月21日
君のクイズ
「クイズに正解するということは、その正解と何らかの形で関わってきたことの証だ。 僕たちはクイズという競技を通じて、お互いの証を見せあっているーそんなことを考える。」(p.162) クイズなんてキーワードの丸暗記で、要は蘊蓄自慢なんでしょ?…と、うっすら思っていた。少し蔑んでいたとすら言える。 でもよく考えたら、どんな人も毎日何かしらのクイズに答えている。ブラック企業を辞めて転職した方がいいか、長く付き合っている人と結婚した方がいいかなど、ことの大小を問わず、問いに答え続けている毎日だ。 しかもその問いには答えがない。誰も「ピンポン!」と言ってくれないし、責任も取ってくれない。クイズで答える言葉は、何某かの思い出から導き出される。答えだけがピンポイントで浮かんでくるわけではない。だからか、その答えに鳴らされる「ピンポン!」は、自分の人生への肯定音に聞こえてくる。 そう考え直すと、クイズに夢中になる人が出てくるのも納得だ。ただいたずらに知識を増やしてるわけではないのだ。何かを知るということは、その向こうに知らないことがあることにつながる。その喜びは、人の営みとしてとても自然なことのように思う。 小川哲氏の小説を読むと、人生の解像度がぐっと高まる。この小説は他作品に比べて圧倒的に読みやすく、所要時間はたかだか2時間程度に過ぎない。なのに、人生を捉え直すのに十分なメッセージがこれでもかと詰まっている。 タイトルの「君のクイズ」の「君」は、読者であるあなたを指してもいる。「君はどんな人生を生きる?」と問いかけられているのだ。
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