伊藤螺子 "翼の翼" 2025年3月17日

翼の翼
翼の翼
朝比奈あすか
読了。ヒーッ!コワイ!第1章の出来杉ぶりはやはりガイルのサマーソルトのしゃがみ溜めの如きものであり(中年特有の比喩)、2章と3章でそれぞれ違う狂いを見せてくるから恐ろしいぜ。『二月の勝者』の島津家よりある意味やばい。 あらゆる試練は他人事でなく自分事となった時に成長のきっかけとなるわけですが、中学受験はたいてい親の意志でやってることなので子供にとっては入口からして他人事であり、親にとっては子供という最も身近で未熟な"他人"の試験を手取り足取りサポートしなくてはならないから他人事なのに自分事になってしまう、という地獄の二人羽織みたいなものなので構造的に病むよねそれは! こうはならないように気をつけよう、とワクチン的な意味で今読んでよかったです。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved