DN/HP "" 2026年4月25日

DN/HP
DN/HP
@DN_HP
2026年4月25日
岬
中上健次
諏訪哲史さん曰く「中上における志賀の文体(「主語の意識的な省略、一節の短縮、文末「た」の過剰使用」)の急進は「浄徳寺ツアー」で完成を見」たという中上健次の短編を、少し読んでみるか、から一気に通読した。主人公である「彼」の思考もそれが染み出している行動もクズだし、こういうやつマジ無理とも思うのだけれど、それでも小説としては素晴らしいと思いながら読まされてしまった。というは文体の力だろうか。 この短編に限らず、中上健次の小説はあらすじや説明を読んで、かなりねっとりと粘度の高い感じを想像していたけれど思いの外さっぱりとしていて少し驚いた。これもやはり文体のなせる技だろうか、などと思うし、物語というよりも、状況と思索と行動だけがあるような小説にはこんな文体があっている、あるいはそんな文体で書くのはこんな小説になるのか、などとも思う。 この短編の次に収録されている「その文体をもって書かれた文学史上空円の傑作」という「岬」はまた次のタイミングで読んでみようと思う。
岬
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved