
風邪ひき
@damdamdan
2026年4月25日
つげ義春日記
つげ義春
読み終わった
つげ義春先生の6年間の日記。
前半は長男の誕生と、ブーム到来による印税生活の始まり、そして奥さんの癌の発見と手術の成功が主な出来事。
後半は奥さんの癌が治ったものの、自分も癌じゃないかという不安から始まる不安神経症が重症なっていく。
驚くのは、家族や近所の女性や友人知人のことまでも率直に『〇〇が嫌だった』とか赤裸々書いていること。ブームによる印税まで入金のたびに金額が書かれている。実際、発表後に奥さんと大喧嘩になったらしい。奥さんの藤原マキさんによると、事実が誇張されているとのこと。
しかし、つげ義春は編集者から『これは私小説ですよ』とおだてられて書いた、とあとがきに記しており、つまり、ドキュメントではなく、『つげ義春から見た日常、思った日常』なわけで、ここにつげ義春らしさが溢れているのだ。
出版の良いところは書いてから発表まで数年のタイムラグがあることだなと思った。これがインターネットだとすぐ炎上して続かなかっただろう笑 それくらい赤裸々に遠慮なく書いている。人間関係が壊れることが怖くないのか?笑
ただ読んでると『それお前の思い込みだろ!(勝手に不幸と決めつけるとか)』『なんでそれは書くんだよ!(他人の小さな失敗とか)』と心の中でツッコミも発生し、つい笑ってしまうところもあり、なんというか前半は『人間だねぇ、つげ先生』とほのぼのする。
しかし後半はその決めつけと思い込みが自分の病状に集中して向けられ、不安神経症が酷くなり、日記なのに1日の文章も長く、病んだ心の動きが克明に描かれ、圧巻だった。









