コダック "ある男" 2026年4月26日

コダック
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@reads_brain
2026年4月26日
ある男
ある男
平野啓一郎
5/5 まず、表紙に使われているアントニー・ゴームリーの作品がとても良かった。作者が提唱している分人主義をおそらく表しているような作品で、複雑で複数の要素から一人の人間が構成されていることを視覚的・立体的に表すことに成功している素晴らしい作品だと思った。 亡くなった人物がどのような人間だったのかを調査していくなかで、かえってその人の実像に迫っていく、という形式自体は、それほど珍しいものではないように思う(火車、傲慢と善良など)。けれどもこの作品は、いわゆるミステリ的な謎解きそのものに重心を置いているのではなく、一人の人間を構成しているものは何なのか、という問いに近づこうとしているところが良かった。 また、何か特定の論点を強く打ち出して強い1センテンスで明示的に語るというよりも、小説全体を通してひとつのメッセージをふんわりと立ち上がらせていくような書き方にも魅力を感じた。
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