くろみつきなこ "世界でいちばん透きとおった物..." 2026年4月26日

世界でいちばん透きとおった物語
まさに透きとおった物語だった。 電子書籍では不可能とのことで、きっとこういう仕掛けだろうな、と予想はしていたけど、それ以上の仕掛けに思わず唸ってしまった。 まさに文庫本で読むことに意味がある作品。 まだ読んだことない人にはネタバレは勿論のこと、極力前情報を入れずに読んでもらいたい。 展開がわかってしまった箇所もあったが、この物語自体が所謂“処女作”となるわけで、残念さはなく、寧ろ腑に落ちる感じで巧みでもあるなと。 真相がわかった時の父に対する燈真の思いや、それまでの遺作を探す中で抱く父への感情が本人の書いたからこその生々しさで、小説だからときれいな方へ改変することなく書かれている所も好きだった。 全てを読み終えた上でもう一度読み返したくなる作品。
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