
yomitaos
@chsy7188
2026年4月27日
斜め45度の処世術
小川哲
読み終わった
@ 自宅
自分がひねくれたているという自覚のある人は、表立ってひねくれた言動はしない。自分を客観視できるほどなので、その言動がもたらす効果まで見据えて動けるからだろう。著者の対談やインタビューを読んでいても、特別ひねくれているとは思わなかったが、それは表面上の演出であったことが、この本を読むとよくわかる。
小川さんの小説には抑制の効いた人物が多く出てくる。週刊ジャンプの主人公みたいに、感情表現が豊かな(紋切り型の)キャラクターは少ない。そもそもキャラ化した人間が出てこない。小説全体に、小川さんの意思や理念が反映されているのではと思うこともある。それでいてしっかり面白いのは、しっかり頭で考える人物が描かれているからなのだろうと感じた。
この本では、著者のひねくれた思考がいくつも書かれているのだが、おそらく小川さんの書く物語が好きな人は「そんなにひねくれてなくない?」と首を傾げるのではないか。それは多分に、ひねくれた人が愛読者に多いからだろうと思う。小川さん的には、この本に対して「いや、ひねくれすきでしょ、この人!」と驚いてくれるような人にまで物語を届けたいのかもしれない。



