yomitaos "降りる人" 2026年4月27日

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@chsy7188
2026年4月27日
降りる人
降りる人
木野寿彦
読み終わった今も、主人公の唯一の友人である浜野のことを考えている。彼ほどアダルトビデオと真剣に向き合う人間を見たことがない。 生きがいを何に見出すかは人それぞれで、推し活がそれだとしても別に構わないのだが、どこか切実さが足りない。活動は役目を終えると収束する。それって、生きがいも無くなることを意味しかねない。 浜野はもっと切実に生きている。主人公の宮田だってそうだ。根源的な「生きる」という活動に従じている。 生きるために積極的に「降りる」という道を選ぶのは、おそらく世間からすると受け入れ難いことなんだろう。こと、資本主義に魂を乗っ取られたこの国では。 でも浜野は、そんなことは気にしない。自分が生きるために、必要だと思うことを淡々とこなしているだけだ。それが世間的に価値あることとされていなくても、一向に構わない。 実際にいたら面倒でしょうがないだろうが、浜野のような友人がいたら、もっとこの世界を愛せるようになるだろうと思う。
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