降りる人

8件の記録
はづき@paroles11182025年10月17日読み終わった余韻。一気読みしちゃった。いい本だ。とても。 淡々として、ところどころ可笑しくて(浜野の指南書、本当に声出して笑ってしまった)、でもラストのひっそりと張り詰めた空気感とその弛緩の描写がすごい。 作中の性的なことへの会話に若干抵抗を感じないわけではなかったけど、それがなければこの空気感は出せなかったんだと読んだあとなら思う。どの人物も、実際に会ったら敬遠してしまう人たちなのに、なんだかすごく良かった。好みです。次の作品も楽しみ。

nami 𓐃✈︎@____73r2025年10月10日読み終わった耳鼻科に行く前に、あ、本忘れた..と思って、いつもは素通りする書店にふらりと入り購入した作品。そのまま耳鼻科に入り、さぁ読もうとページを開くと、特に何もまだ起きていない段階で、涙がほろほろと零れた。静かなのだけど、虚無ではなくて。わたしは、こういう物語に救われる夜があるし、木野さんの自作を楽しみに待とうと思う。 10月、まだまだ、暑いです。






もん@_mom_n2025年9月30日読み終わった心に残る一節@ カフェ普段純文学を好んで読んでいるのもあり、今まで小説野性時代新人賞に触れたことはなかったが、好きな作家が「めちゃくちゃ純文学だった」と言っていたので気になって購入。 裏の帯にある「この小説に救われる人が、必ずいる」という担当編集さんの言葉通り、人生に絶望しながら逃避するように読み始めたのに読み終える頃には救われていて、もうちょっと生きてみるか〜と思えた。本当に読めてよかった。 p.50 日記を書こうかと思ったが、何を書いていいか分からなかった。いや、何を書かないでいるべきか分からなかった。書かないでいれば、存在しないことにできるのだろうか。布団に横になった。発泡酒のアルコール成分が嫌な具合に体をめぐり、眠りの訪れを妨げ続けた。 p.73 彼らの言う「教育」がよく分からなかった。僕がこのありさまなのは、教育が悪かったからではなく、生まれたときから備わっていた何かが、見つかることも教育されることもなく放置され続けてきたからだと思っている。 p.213 「僕はどんな風に生きたらいいか分からないよ」 浜野はあくびをしながら、 「しれっと生きればいいだろ」 と言った。



