読書猫 "ジェイムズ" 2026年4月21日

読書猫
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2026年4月21日
ジェイムズ
ジェイムズ
パーシヴァル・エヴァレット,
パーシヴァル・エヴェレット,
木原善彦
(本文抜粋) "私は生まれて初めて、紙とインクを手にした。天にも昇る心地だった。私はまっすぐ枝を見つけ、先を尖らせて、片側に溝を掘った。紙を膝の上に広げ、枝の先をインクに浸し、最初の文字を書いた。本で見た通りの文字を不器用に、ゆっくりと。それから最初の文章を書いた。私はそれを判事の図書室の本で読んだ文章でなく、間違いなく自分自身の言葉にしたかった。" "「善悪と法律はなんの関係もねえだよ。法律はただ、わしが奴隷だと言っとるだけだ」" "「信じるかどうかなんて真実とはなんの関係もない。おまえは信じたいことを信じればいい。私が嘘をついてるんだって信じて、白人として生きていけばいい。私の言葉が本当だと信じて、それでもやっぱり白人として生きていったっていい。どっちだって同じことだ」。" "私がこれほどおびえた白人を見るのは初めてだった。しかし驚くべきは、彼をそこまで動揺させ、おびえさせているのは、拳銃ではないということだった。私の言葉遣い、私が彼の思い通りに振る舞わないという事実、私には読み書きができるという事実に彼はおびえていた。"
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