ジェイムズ

72件の記録
- 月と星@moon_star2025年8月9日読み終わったトム、ハックそれぞれの冒険から本作へ 読むのが辛くて少しずつしか進めなかった 同じ状況ても、ハックの視点とは違うに決まってる 人が人を物として扱う、たくさんのひどいことに 心がついていかなかった。 ずしんと響きすぎるほどの作品だったが読めてよかった。
- 犬山俊之@inuyamanihongo2025年8月7日読み終わった黒人奴隷の視点による『ハックルベリー・フィンの冒険』の語り直しから始まる、「生きる」ための大逃亡劇。 翻訳という仕事のすごみを感じた一冊。そもそも物語の内容が「ことば」を大きな主題としており、それを翻訳を介して日本語で読む我々日本語読者は二重にも三重にも言葉の虚構性、そして言葉の力について考えさせられます。 また、訳出された日本語の文章が本当に美しくて、何度もため息が出ました。翻訳大賞の大本命では。比べ読みをしたくて、原著も購入。 * ちなみに、原著は台湾のサイトでも簡単に買えて、346元(今日の相場で1702円)でした。
- 犬山俊之@inuyamanihongo2025年7月26日読んでる今年の翻訳大賞大本命。奴隷言葉の訳出の仕方の工夫など目につきやすい点はもちろん、何気ない地の文の日本語の美しさに感服。 内容も評判どおり。
- mikechatoran@mikechatoran2025年7月22日読み終わった海外文学すばらしい読み応えだった。第二章の「言葉遣い」のレッスンがツボで、そこからはほぼ一気読み。いくら冒険譚とはいえ、暴力と死と隣り合わせの辛くて重い話が続くのにこのページターナーぶりはすごい。特に好きだったのは海賊から盗んだ本を読みたいが、ハックに見られたらどうしようと考えるところ。「私が単に文字を見ているだけなのか、それとも読んでいるのか、頭の中で音にしているのか、それとも理解しているのか、誰にも知りようがない。それは完璧に私的な行為であって、完璧に自由で、それゆえに完璧に破壊的だった。」そして鉛筆。ジムという人物をひとりの複雑で、不屈で、尊厳のある人物として描き出したところに感銘を受けた。/ノーマンやハックのパッシングについてはパワーズの『われらが歌うとき』を思い出した。にしても終盤に出てくる「繁殖農場」は想像すると胸が悪くなる...
- ロッタ@rotta_yomu2025年7月13日読みたい「ハックルベリーフィンの冒けん」柴田元幸訳を読んでからの方がたのしめる、、、?どうなんだろう。こんなきっかけもなければたぶん読まない小説ジャンルなので、興味がある。どうなんだろう、、、?
- 画伯@ggahak2025年7月6日読み終わったまた読みたい『ジェイムズ』噂に違わず一気読みだった。1日で読み終わるのが惜しくて途中で置いたけど翌日に読了、読了後もまだミシシッピの川岸から動けずにいる… 「知能は足りないけれどもユーモラスで気のいい愛すべき奴隷」などという白人にとってもっとも受け入れやすいキャラクターを与えられたジムは絶対に語り直しが必要だったのだ、これがその最初ではないはずだけど 中盤までは『ハックルベリー・フィンの冒険』そのままに視点人物を反転させた語りが見事で、惚れ惚れしながら読み進むと、ある地点から川が分岐するように物語が原作(?)を離れていき、どんどん加速してコルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』やジェスミン・ウォード『降りていこう』のような作品群に接続していく 奴隷かそうでないか、肌の色が濃いか薄いか、それによって人生はほんとうに違ってくるのかどうか。システムを変えることが難しいとき、どうやってそこで生き延びるか、どのようにあるべきか 読みどころはとても語り尽くせない。個人的にはミンストレルショーの醜悪さ、恐ろしさが非常に端的に描かれる場面が印象に残る。もちろんミンストレルショーが人種差別的で許されるものではないということは近年すでに「常識」の範囲内だと思うけれども、ここでは一見わかりにくいというかましに思える分むしろ恐ろしさ深刻さが増すような差別構造として描かれており、この物語の中でもっとも肝が冷えるパート
- CandidE@araxia2025年7月5日読み終わったああ、なるほどね、そりゃ映画化の話も出ますよね。という読後感。最後の場面はスクリーン映え間違いない。 ただ正直、世間の高い評価と私の体感には少しく温度差が残った。 ーーー 「パパ、どうしてこんな勉強をしないといけないの?」 「白人は私たちが特定の言葉遣いをすることを期待している。その期待に背かないことが大事なんだ」と私は言った。「私たちが犠牲になりさえすれば、あの人たちは劣等感を覚えずにすむ。というか〝あの人たちは優越感に浸れる〟ということさ。さあ、手始めに基本的なことを復習しようか」 ーーー ジムの語りが原作世界の裏舞台を暴き、大胆に換骨奪胎していく感じは実に面白く、またビターで味わい深いものの、「そのポリティカルな仕掛けに、ハック・フィンの世界線を借りる必然はあった?」という疑問が終始チラついた。 それは原作における行き当たりばったりの粗さと、本作の実験的な試みによる粗さとが異質で噛み合わず、なんだか同期していない印象を受けたことが大きく、その影響もあって、私は最後まで小説世界に馴染めないままでいた。 以上から、『トム・ソーヤの冒険』から『ハックルベリー・フィンの冒険』へと丁寧に準備を重ねてきたつもりの私の超個人的感想としては、この『ジェイムズ』という作品は、冒頭から原作とは全く別の世界線のジム譚として割り切って読むほうがしっくりくるように思われる。 さらに物語世界を補完する上では、訳者あとがきにあった柴田元幸編著『「ハックルベリー・フィンの冒けん」をめぐる冒けん』(研究社)を事前に読んでおけば、なお良かった、とも思った。 とはいえ、映画『ジェイムズ2』は、ぜひ観たい(笑)
- Anna福@reads--2503091900年1月1日読み終わった読み始め、過剰とも思えた彼の知性の隠蔽だが、そう思った自分が恥ずかしくなる。 奴隷言葉を使う、愚鈍で無知なふり、神を信じているふり。 全て高い教養と知性による生存戦略。 『PASSING 白い黒人』 「地下鉄道〜自由への旅路〜」 『マンディンゴ』