
読書猫
@bookcat
2026年4月23日
弔いのひ
間宮改衣
読み終わった
現時点の2026年ベスト現代小説。
いつもは読んだ本の好きな部分を抜書きしているがこの小説はそれができない。抜き書こうと思うと超長文になってしまう。一箇所だけ抜粋する。
(本文抜粋)
"わたしには人に良く思われたいという願望が人一倍あって、その願望は川のようにわたしの内側で常に流れ続け、その水流に押し流されるような形でわたしは、いつも他人とやりとりをするとき、本来の自分とはまったく違う自分を作り出してしまう。明るく、社交的で、良い人間だと思う自分をその場その場で演じてしまう。それはメールなどでも同じで、やりとりの最初のほうはまめに送ることをいとわず、あたかも楽しんでいるかのように演出する。父親が死に瀕しているのであれば、娘としての心配と彼の決断を尊重する姿勢を見せ、献身的な振る舞いをする。それが良い人間の振る舞いだと思うから。けれど、そうした振る舞いを、わたしは長時間持続させることができない。だんだんと面倒になってしまう。"


