本屋lighthouse "失われた時を求めて(4)" 2026年4月27日

失われた時を求めて(4)
失われた時を求めて(4)
プルースト,
マルセル・プルースト,
吉川一義
そもそもプルーストには女を描けないのではないか、そんな批判をする作家や批評家はあとを絶たない。しかしプルーストにその筆力が欠けているのではなく、恋愛の対象がぼやけているのは恋心のひきおこす必然なのである。(p.692) 恋の対象がぼやけるというのは『恋の幽霊』における、つち、しき、きょう、あす、の関係でも「わたしたち」という複数形の主語によって語られたもので、個人ではなくその個人が属する集団を好きになってしまうという状態が、プルーストにおいてはアルベルチーヌが属する集団に対して向けられていた。少し違うのは、アルベルチーヌたちは「私」に対して恋の身体になっていなさそうなこと。ざんねん。
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