kake "正欲" 2026年4月23日

kake
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@kake_06
2026年4月23日
正欲
正欲
朝井リョウ
イン・ザ・メガチャーチを読み、朝井リョウさんの他の作品も読んでみたいと思い手に取った一冊。 多様性という言葉の裏側にある「理解」の限界と、理解してもらえない人達の根源的な欲望(性的指向)を描いた作品。 普通の枠に収まるマジョリティは、多様性という言葉を掲げて知らないうちに「理解してあげる、受容してあげる」側に立ち、上から目線になっている。しかし、多様性はあくまで普通であるマジョリティが理解できる範囲での多様性でしかなく、そこを超えたマイノリティは社会的に排除するべき人になってしまう。そんな社会の中で、マイノリティは「理解して欲しいではなく、干渉しないで欲しい」という気持ちと、「まともな人たちとは違うという不安を埋めるために繋がりを求める」という気持ちの2つが共存している。 これからの社会、多様性への理解を広げていくのか、それともあくまで普通の人が理解できる範囲に留まるのか、社会的な問題として大きく、それでいて答えの出ない問いの存在に気付かされた。 本編 「幸せの形は人それぞれ。多様性の時代。自分に正直に生きよう。そう言えるのは、本当の自分を明かしても排除されない人たちだけだ。」 解説 「物語の力は隘路でこそ発揮される。理念が行き詰まり、論理が破綻するとき、思想や学問ならば、そこで立ち止まるしかないけれど、小説はその先に進むことができる。矛盾を抱えたままで、それでも生きようとする人間を描くことができるからだ。すると、矛盾に見えていたものの、また別の姿が見えてくる。」
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