ちとせ "ぬすびと" 2026年4月29日

ちとせ
ちとせ
@4wsdig
2026年4月29日
ぬすびと
ぬすびと
寺地はるな
不穏なタイトルとかわいらしい表紙でどんな話なのかドキドキしてた…寺地さんの本はほとんど読んでるけど、好きランキングの上位に入る!めっちゃよかった! 「さすが爵位を与えられるだけのことはある」とか「すみっコぐらしかよと思うぐらい端っこに寄っている」とか、ひさしぶりに私の好きな寺地はるな節が出てる!と嬉しくなった。 鳴海が南雲家に出入りしてパジャマパーティーなんかしちゃってたころ、本当にふわふわの夢を見てるみたいで、鳴海には大変な現実なんか何もなくて、住んでる世界の違いって言うものの実感もなくて、ただただ頼りになるお姉さんみたいに感じられてた。そこから宏海が補導されてからの急転直下感よ… でも暖の「おれは自分はきっと器の小さい人間なんだろうと思ってる、でも小さい器をたくさん持つことはできると思ってる」で己を顧みさせられた。私も器の小さい人間なので… その後宏海が順当に(きっと)器を増やしていい父親になってたの、本当に嬉しかった。 鳴海と栄輝の二度目の電話シーンには泣いてしまった〜「鳴海の言ったとおりだった。つまらないところだった」で決壊…鳴海と過ごした日々のぜんぶぜんぶ、栄輝にとっても大事な思い出だったはずなのに、まわりはそれを大事とすることを許さず、きっと栄輝自身もどう扱っていいかわからなかっただろうし、しんどかっただろうな… 読み終わって思ったのは、これは鳴海と彌栄子の絆の物語だったのだなということ。 二十年ぶりでも、時間は取り戻せなくても、いつだってまた始められるということ。 寺地さんでひさびさにめちゃくちゃ刺さったお話だった。
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