ぬすびと

31件の記録
𝐚𝐢 ⌇読書中毒@bookaholic2026年7月7日読み終わった「わたしたちは『よその人』が教えてくれた知識を煉瓦のように積み上げて自分たちの生活を守ってきた。 そのことに、あらためて力をもらう。 親も家も関係なく、わたしたちはわたしたちの人生をつくりあげていける」


もちこ@mochiko247242026年6月22日読み終わったかつてなぐも製菓の社長宅で子守の仕事をしていた鳴海。 社長夫人である彌栄子(やえこ)と、5歳の息子・栄輝と過ごした数ヶ月間。 お互いに大事に思うあまり、雇い主と雇われ人という関係性の一線を越えそうになる彌栄子と鳴海だったが、最後は苦い別れとなってしまう。 20年後に再会した彌栄子さんが、鳴海と離れた後の、どれだけ一人で戦ってきたか、どれだけ大変だったかを、その言葉や凛とした態度から感じ取ることができる。 親に振り回される子どもの気持ちは、大人目線だと「ごめん」しか言えなくなってしまう。でも、子どもたちに「大人は信じられない」と思われないように配慮する鳴海の心配りに、頬を叩かれた気がした。 大人だから間違えることも、ずるい嘘もつくことはある。 でも、鳴海のように、例え大人の都合で「ぬすびと」扱いされて追い出されようが、彌栄子のように「できない人」扱いされようが、その人が凛として生きていれば、その生き様から子どもや他人が受け取るものはきっとある。 そう教えてくれた本だった。



春風@harukaze_xxx2026年6月9日読み終わったやっぱりこの人の物語の世界観が好きだなあと思った。もう少し大人になったら、文庫本が発売される頃に、また読みたい。1回だけじゃなく再読することでさらに世界観に浸れる作品だと思う。

キマグレ ニカエル@sjtky01942026年6月7日読み終わった静かな感動に包まれて読了。 久々に一気読みした。 幸せとは何だろう…と考えさせられる。 お金はないよりはあった方がいいし、お金があれば叶うことも多い。 ない側からしたらある側の悩みに共感することは難しいけど、あれば幸せというわけでは決してなくて。 幸不幸は比べることはできないのに、人はどうしても比べてしまう…。 登場人物みんなが重苦しいものを抱えていてしんどそうだった(暖だけが唯一、俗世からちょっと離れたところにいてしんどそうじゃなかった笑)けど、最後の最後にそれぞれが重苦しさから少し解放されたようでホッとできた。 それにしても、どうしてこういうプロットを思いつけるのか…作家さんってほんとに凄いなぁ…。

ステラハハ@stella_haha202026年6月4日読み終わった現在をたんたんと生きている人の、タイトルにつながる過去との話。 主人公のある種のふてぶてしさが、何をしても大丈夫そうに思えて、読む側の安心感につながり、するする読めた。


ちとせ@4wsdig2026年4月29日読み終わった不穏なタイトルとかわいらしい表紙でどんな話なのかドキドキしてた…寺地さんの本はほとんど読んでるけど、好きランキングの上位に入る!めっちゃよかった! 「さすが爵位を与えられるだけのことはある」とか「すみっコぐらしかよと思うぐらい端っこに寄っている」とか、ひさしぶりに私の好きな寺地はるな節が出てる!と嬉しくなった。 鳴海が南雲家に出入りしてパジャマパーティーなんかしちゃってたころ、本当にふわふわの夢を見てるみたいで、鳴海には大変な現実なんか何もなくて、住んでる世界の違いって言うものの実感もなくて、ただただ頼りになるお姉さんみたいに感じられてた。そこから宏海が補導されてからの急転直下感よ… でも暖の「おれは自分はきっと器の小さい人間なんだろうと思ってる、でも小さい器をたくさん持つことはできると思ってる」で己を顧みさせられた。私も器の小さい人間なので… その後宏海が順当に(きっと)器を増やしていい父親になってたの、本当に嬉しかった。 鳴海と栄輝の二度目の電話シーンには泣いてしまった〜「鳴海の言ったとおりだった。つまらないところだった」で決壊…鳴海と過ごした日々のぜんぶぜんぶ、栄輝にとっても大事な思い出だったはずなのに、まわりはそれを大事とすることを許さず、きっと栄輝自身もどう扱っていいかわからなかっただろうし、しんどかっただろうな… 読み終わって思ったのは、これは鳴海と彌栄子の絆の物語だったのだなということ。 二十年ぶりでも、時間は取り戻せなくても、いつだってまた始められるということ。 寺地さんでひさびさにめちゃくちゃ刺さったお話だった。



さくら🌸@lily_sakura_2026年3月31日読み終わった友情という言葉とも違う2人の女性の関係。傷つきながら歩いてきた人生を、こんな形で愛おしく思えるなんて素敵だな。「いつだって踊り出せる。」「傷こそが、欠損こそが、その人をその人たらしめる。」(p.191)寺地さんの作品は歳を重ねることに対する漠然とした恐怖とか、呪いとか、そういうものから解き放ってくれる。今作はより強くそう感じた。鳴海がちゃんと怒る人なのも良い。怒るということをせず、許すことができる人を「大人」としないでいてくれる。明るいとか、晴れやかとか、きらきらした物語ではないのに、春の日差しみたいに柔らかくて暖かい。鳴海の、子どもとの接し方も好ましかった。変に取り繕わず、大人同士と変わらない接し方をするからこそ、栄輝は心を開いたんだろうな。




結@yi_books2026年3月29日読み終わった決してプラスの感情だけではない関係性や感情を、美しいとしか言い表せない気持ちにさせられた。繊細な情景描写が複雑な人の心と、複雑な人間関係と絡み合って、少し震えた。 「傷こそが、欠陥こそが、その人をその人たらしめる。」





























