
ハム
@unia
2025年3月19日

言語の本質
今井むつみ,
秋田喜美
読み終わった
〈オノマトペは、言語が身体から発しながら身体を離れた抽象的な記号の体系へと進化・成長するつなぎの役割を果たすのではないか。〉
この問いが立つことが学問のおもしろさだなと思う。
オノマトペなんてと、興味も向けられないと思われがちなテーマが言語の本質に迫る可能性を秘めたものだったとしたら。
本書でも述べられているそうしたアブダクションにより言語も科学も進化していく。
オノマトペから始まり、対称性推論の有無による進化の差異という読ませる構成もうまい。
言語にまつわるお話ではあるけど、「学び」という人間全般にまつわる話でもあるというなんとも知的好奇心をくすぐる良書でした。
ちなみに、本書で出てくる〈ブートストラッピングサイクル〉って響きがかっこよい。


