
なにわ
@shidunowodamaki_32
2026年4月29日
カンディード
ヴォルテール,
斉藤悦則
読み終わった
p227-228
「ぼくにわかっていることは」と、カンディードは言った。「ひとは自分の畑を耕さねばならない、ということ」
「そう、そのとおり」パングロスは言った。「人間がエデンの国においてもらったのは、聖書にもあるとおり、そこを耕すため、つまり、労働をするためなのです。聖書が証明しているように、人間は休息をするために生まれてきたわけではありません」
「議論とかするひまがあったら働きましょう」マルチンが言った。「それのみが人生を我慢できるものにする唯一の方法なのです」
政治家ヴォルテールの多才さが読み取れる。ライプニッツの「最善説」をベースに、「世界の全ては最善である」と信じていた主人公が、幾多の不条理な困難に見舞われ、「自分の畑を耕さなきゃ」と考えるようになるまでの物語。これは近代的な「個人」が確立する過渡期とも解釈でき興味深い。
解説で、ルソーやポープの思想についても触れられ勉強になった。リスボンの大地震が社会や思想にもたらした影響の大きさを感じる。