
ポるか
@poruka
2026年4月30日
君のクイズ
小川哲
読み終わった
クイズという限りなくクローズドな世界を、とことんリアルに描いた傑作。
個人的にはミステリーよりもヒューマンドラマとしての側面が強いように感じたし、クイズ=人生という置き換えが可能であることを本作から受け取った。
ミステリーとして読むと、クイズを一文字も聞かずに正解を出してしまう本庄絆という謎多き人物の目的に拍子抜けするかもしれない。
この物語の要である存在だけに、かなりのギャップを感じるかもしれないし、それに失望の念すら抱くかもしれない。
え?そんなこと?と。
ただ、ヒューマンドラマとして受け入れてみるとその解釈も大きく変わってくると思った。
あぁ…それが彼にとってのクイズなのね、と。
本庄絆にとってのクイズがあり、主人公三島にとってのクイズがあり、クイズ番組プロデューサー坂田にとってのクイズがある。
文庫版で追加された「僕のクイズ」という短篇には、三島の先輩にあたる富塚にとってのクイズ、そして高岡テックという企業のクイズとその従業員にとってのクイズがあった(と思う)
君のクイズは、すなわち君の人生であり
僕のクイズは、すなわち僕の人生である
とりあえず、そう受け取った。
正解かは、わからない。
僕の頭の中には、いまだにピンポンという正解音が鳴り響いていない。

