
ポるか
@poruka
- 2026年8月17日
読み終わった「愚か者の身分」のその後を描いた正統続編。 六本木探偵事務所、マモル、梶谷&タクヤの歩む今を描く。 梶谷の章に出てくる言葉がこころに響いた。 「過去が白か黒かではなく、あなたがこれから何を選ぶか、そこに意味があるのではないでしょうか」 過去は変えられない。 過去をなかったことにもできないし、忘れることなんてできるはずがない。 <過去>が伴う以上、彼らのことを簡単には許すことができない読者は大勢いるはず。 彼らは過去をなかったことになんかしない。 やったことはもちろん許されることではない。 それは彼らもわかっている。 彼らは許しを乞うのではなく、それぞれが責任や罪を背負い、それぞれの償いをそれぞれのやり方で実現していく選択をした。 過去によってもたらされた今を必死に生き抜き、愚か者たちは疾走する。 TSUDAとワッセがアトリエで出会う…、描かれなかったこの確定事項の未来を想像しただけで、涙が止まらなかった。 - 2026年8月16日
愚か者の身分西尾潤読み終わった映画を先に鑑賞し、その面白さから原作小説を手に取る。 続編と一緒に購入し、映画は観ているから先に続編から読むかぁと思ったけれど、順を追って本作から読み進めた。 この判断がまさかのファインプレー。 基盤こそ大きな違いはないけれど、映画では描ききれない登場人物の深掘りや、映像では丸ごと削除された人物の視点で描かれる物語があるなど、続編を楽しむ上で欠かせないであろう世界が広がっていた。 映画は諸々の制限上、カットせざるを得ない設定や物語がある。 場合によっては原作の面影が全く感じられないほどに改変されることもある。 そのため、僕は普段から映画と原作をセットで楽しむようにしているが、本作はどちらから入っても楽しめる。 それくらい、映画も原作も面白い。 文庫本に書き下ろしで掲載された物語もとても楽しめた。 愚か者たちに待ち受ける未来を見届けたい。 これから続編を読み進めるのが、とても楽しみでならない。 - 2026年8月2日
いい子のあくび (集英社文庫)高瀬隼子読み終わった「ぶつかったる」 強烈なこの一文からはじまる<いい子のあくび>の他、合計3作から成る作品集。 歩きスマホで向かってくる人に対し、自分が毎回避けても「割に合わない」と感じる主人公。 現代社会を生きる一人の女性の視点から描かれる、いい子とは?よくない子とは? 最初の数行を読んで続きが気になったのなら、ぜひ読むべき。 - 2026年7月26日
禎子の千羽鶴佐々木雅弘,くまおり純読み終わった戦後80年。いよいよ当時の体験をした世代がいなくなりつつある。 だからこそ、こういった手記やドキュメンタリーやノンフィクションものは、読み継がれるべき。 辛いし、苦しいし、知れば酷いと感じたりショックを受けることもあるけれど、忘れてはいけない。 忘れたら、知らなければ、きっとまた繰り返してしまうから。 - 2026年7月26日
楽園夕木春央読み終わった微ネタバレ聖書シリーズというのか何というのか、あの問題のラストで大バズリした「方舟」から始まるシリーズ第3弾です。 近年まれに見るクリミナル爆誕。 決してネガティブな意味ではなく、圧倒的ポジティブな意味を携えた意味合いで、読了後は失笑。 そういや、こういう人でしたわ…と。 方舟への、ある種のアンサーが痛快。 対比も最高。シリーズファンは必読です。 これが最終作なのかな…?とも思いましたが、続きはいくらでも書けるか…とも思ってしまう。 というより、ずっと読んでいたい。見届けたい。 もはや聖母。 - 2026年7月23日
いのちの食べかた だれも教えてくれない、世界のヒミツヨシタケシンスケ,森達也読み終わった児童向けに再構成されているからこそ、大人が読んでもその内容がより理解しやすくなっている。 児童向け書籍と侮ることなかれ。 そのお肉はどうやってできていると思う? この問い掛けから、歴史、差別問題、そして戦争の話題へとテンポよく転換。 このテンポがかなり絶妙で、一気に読み進めてしまった。 何ごとも、識るということから全てが始まり、どうすればいいかなどを考えるスタートラインに立てる。 知ろう。思考を停止させず、疑問に思って、調べて、知っていく。 - 2026年7月23日
老人と海アーネスト・ヘミングウェイ,高見浩読み終わった無性に読みたくなるタイミングが、一年に数回訪れるほど大好きな作品。 何度読んでも、頭の中に情景がすっと浮かんでくる文章構成は、さすがヘミングウェイとひたすらに感心。 タイパとかコスパとか、何者かでなくてはならないとかバズらないと無駄だとか、そういった価値観が蔓延る現代だからこそ、ただただ読み耽りたい作品。 結果は浅瀬、経過という深みを識る。 - 2026年7月9日
ファイア・ドーム(下)辻村深月読み終わった一種のクローズドサークル。 人間は不確かなものを信じる。 噂が広がり暴走する。 大して知らない人のことを、あたかも知り尽くしたかのように語り、虚像に作り上げていく。 人間は何度でも立ち上がれる強さがある。 信頼は積み重なり絆となる。 大して知らない人のことの、真実を知ろうとして、そこにある事実に触れていく。 人間関係が軽薄化していると言われる現代。 平気で見知らぬ相手を傷つける世の中にも、きっと救いはある。 テーマはどっしり重たいけれど、読後はものすごくポジティブになれる。 - 2026年7月9日
ファイア・ドーム(上)辻村深月読み終わった著者も語っているけれど、この作品を連載、そして単行本化に向けた改稿を行うなかで、世の中ではたくさんの痛ましい事件が起きてきた。 事実は小説よりも奇なり。 いつの時代にも通ずるこの言葉が、本作によってより引き立てられるなんて。 人間の醜い部分と強い部分が相まみえる、今年を代表する作品。 終盤、下巻につなげるエピソードへの転換、スピード感、そして早く続きが読みたいと思わせる展開の猛ラッシュにまんまと打ちのめされました。 - 2026年7月4日
星くずの殺人桃野雑派読み終わった宇宙×ミステリー。 無重力または超低重力環境で、なぜ首吊り死体が発見されたのか。 著者は元々ゲームシナリオライターをやっていたということもあり、ゲームシナリオにありそうな展開が大好物でした。 - 2026年7月4日
- 2026年5月20日
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三体ワン・チャイ,光吉さくら,劉慈欣,大森望,立原透耶読み終わった今世紀最高傑作と呼んでも過言ではないSF超大作。 物理学や量子力学を少しかじっているとより楽しめますが、そのあたりに疎くても問題なく読み進められます。 得体のしれない地球外生命体が、およそ数百年かけて地球に侵略を始めるだなんて、ヤックデカルチャー。 - 2026年5月12日
ババヤガの夜王谷晶読み終わったノンストップ・バイオレンス・シスターフッド・アクション…というジャンルがあるかは置いておいて、シスターフッド好き、アクション好きには堪らない作品。 頭のなかでは実写像よりも、どこかアニメ調の映像が浮かんでいたかも。 とても読みやすく、主要人物2人の関係性と行動から目が離せず、ついつい一気読みしてしまった。 某霊長類最強さんよりも最強の霊長類が誕生してしまった。 - 2026年5月12日
兇人邸の殺人今村昌弘読み終わった???「ミスリードしまくった人、恥ずかしがらずに手を挙げなさい」 僕「(両手挙げ)」 その姿は、まるで白旗をあげ無抵抗を示す様であったという。 そして開口一番、意味不明なことを発したという。 僕「スティーブン・セガールを呼んでこい。沈黙の兇人邸にしてしまうのだ。そうすればセガールがすべて解決してくれる」 読み込めば読み込むほど、考えれば考えるほど、泥濘にハマってとにかくミスリード祭り。 勝手に深読みしすぎて勘違いしまくり祭り。 登場人物たちの様々な企み、想いが錯綜し、過去シリーズ以上に人間模様が綿密に描かれていたかも? 最終章はほろっと涙が流れました。 まさか感動させられるとは思わんやん? そんでもってまさかラスト1ページに驚かされるとも思わんやん? そろそろ出てくるかなぁとか思っていたけれどもさ! なんて絶好のタイミングで出てくるんだよ。 最高すぎる。 - 2026年5月7日
同志少女よ、敵を撃て逢坂冬馬読み終わった戦場という未知の世界。 体験したことのない世界ですが、細かい描写が鮮明に頭の中に再現されます。 また、主人公のセラフィマをはじめとする登場人物たちのキャラクター性は個性に溢れ、完璧と言っていいほどのバランスでそれぞれを補い合い、物語に華を添えてくれます。 これ、実写じゃなくてアニメで観てみたい。 とにかく登場人物たちが魅力的すぎる。 最後まで一気読みしてしまいました。
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