ハダリ "掃除婦のための手引き書 --..." 1900年1月1日

ハダリ
@Hadari_414
1900年1月1日
掃除婦のための手引き書 --ルシア・ベルリン作品集
この数年読んだ本の中でベスト3に入る作品 波瀾万丈な自分の人生からエピソードを抽出して冷静な視点で作品に落とし込む、その冴えたセンスと深い教養 それでいてがらっぱちな性分も伺える独特な文体 なかなか真似できるものじゃない 読んでいると、作者はあまりに多く傷つけられ、傷つけられた人たちを見てきた人生を送ったのが分かる でも大袈裟な憐憫や悲壮感を交えず、むしろ非情と言ってもいいほどその描写はドライだ その突き放された読後感が癖になる 暗いテーマやシチュエーションの小説を読むと、キャラクターに感情移入しすぎてメンタルをやられてしまう経験をよくしてきた(そういう作品を完全否定する訳じゃないが、個人的には苦手) だが、彼女の作品を読んでも悲惨な描写に呆然とすることこそあれ、長く引きずるものではない また、作者の経験を元に書かれた一人称小説は、ものによっては作者の顔がちらつきすぎて読んでいて煩わしく感じることが多いが、彼女の作品にはそれがない 徹底された客観性が読みやすい理由なのだと思う お気に入りは「最初のデトックス」「バラ色の人生」「喪の仕事」
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved