muma "私小説" 2026年5月1日

muma
@casa_muma
2026年5月1日
私小説
私小説
エリイ,
尾崎世界観,
島田雅彦,
西加奈子,
金原ひとみ,
高瀬隼子
金原ひとみさんの編著で、他の作家も入ったオムニバスっぽい感じ。私は「私小説」っぽい物語が大好き。本人のことを書いている小説っていうか、一人称小説が好き。メタってる文章より圧倒的に好き。三人称の小説は、文章がすごく上手い作家ならいいけれど、そうじゃないと読んでいてむず痒く、恥ずかしい感じがする。それは神の視点だから?   「私小説」の中には、哲学者・作家の千葉雅也さんの文章も収録されていた。私小説論 みたいなもの。これがまあ面白い。こんなに端的にこんなに鋭い洞察を書けるの? これだけで買う価値がある本だ。  中でも、小説はそもそも私小説的だという話が面白かった。千葉さんが書いていたことを若干デフォルメすると、小説を書くということは、無限にありうる中からストーリーやディティールを任意に選び取ることから始まり、そして選び取るときには必ず自分が出てしまうことが、恥ずかしい。任意性によって自己が炙り出されるという恥ずかしさを回避し、その選択に必然性を持たせるには? 実際の出来事を参照するのがいい。よって、小説を書き始めの頃はいっそう、私小説的なものが手が出しやすいはずなのだという。いやはや。まさに。まさに。私が日記ならなんぼでも書けますのに、一向にフィクションなぞ書ける気がしないのはこういうわけなのでやんす。何事にも、書いている自分に対しても、すごく恥の意識が強いから。現実を参照してすべっても恥ずかしくないけれど、自分が任意に選び取った設定がつまらなかったら、やっぱりそれはすごく恥ずかしいじゃないですか? ね?
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