
saeko
@saekyh
2026年5月1日
論理的思考とは何か
渡邉雅子
これまで学校で「論理的である」と教えられてきた思考・論述モデルは、アメリカ型資本主義社会に最適化されたもので、なにを論理的と評価するかは社会によって異なる、というのがあまりに目から鱗で面白かった。
形式合理性・実質合理性の対比を用いながらアメリカ(経済)・フランス(政治)・イラン(法)・日本(社会)それぞれの文化で、社会に参加する人間となるためになにが求められているかの違いを明らかにしながら、それに基づく考え方の多様性が述べられていてわかりやすい。これだけ充実した内容なのに文庫本でこの薄さという筆致の明晰さもすごい。
言われてみれば論理的とか合理的とか当たり前のように使っていたが、なんの文脈においてそう評価するの?と深く考えていなかった気がする。こういう複眼的な視点を学ぶことで、意見が合わない他者との立場の違いがクリアになったり、たとえば自分が評価されなくてもそれはあくまでその組織の文化においてであると思えるようになったりして、より世界への理解に深みが出る気がするな。


