
霧
@yoruto
2026年5月1日
闇より暗き我が祈り
S・A・コスビー,
加賀山卓朗
読み終わった
借りてきた
あらすじ
ヴァージニア州の田舎町で葬儀社に勤めるネイサンは、イーソー牧師殺害事件の調査を信徒から依頼される。腐敗した保安官事務所があてにならないからだ。調査のなかで次第に、牧師に裏の顔があったことが判明する。有権者やギャングからの多額の寄付は何を意味するのか。町を支配する暴力から目を背ける神と保安官に代わり、自分の力だけで解決しようとネイサンは決意するが……現代ノワール小説の俊英の鮮烈なデビュー作。
本文p338より、抜粋。
「おまえは神を信じてないと思ってた」おれは言った。
「誰かが地獄に行って当然だと思うときに、神を信じる必要はない。これをもらって病院から出た二週間後」彼は喉の下の傷を指差して言った。「あの腐れ保安官はこの髪をつかんでおれをおばの家から引きずり出し、留置場に放り込んだ。で、デルバート・グリーンと組んで、さんざんおれを殴ったり蹴ったりして、アーノルドたちに復讐したければ自白しろと迫った。おばがあいつらを起訴しようとしたが、どこ吹く風よ。だから死ね。それだけじゃない。もっとひどいこともしてるだろ。おまえの両親が死んだときのことは言うまでもなく。地獄に行かなきゃならない人間もいるのさ、ネイト。それを手伝うのがおれたちの仕事だ。おまえは別にへまをしてない。へまをしたのは、おまえの友だちを連れ去った彼らだ」スカンクは言い、茶をごくごく飲んだ。おれはスカンクが言ったことを考えた。おれたちはいつ、誰が生きて誰が死ぬかの裁定者になった?