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霧
霧
@yoruto
  • 2026年7月10日
    おちゃめなパティ
    おちゃめなパティ
    あらすじ アメリカの女子寄宿学校、聖アーシュラ学園で暮らすパティは好奇心旺盛で正義感の強い女の子。ある日、同級生と学外の英国人との恋の噂が学園中を騒がせる。毎週届くスミレの花束。でも、その恋人って実在するのーー? 疑問を持ったパティは、親友のコニーとプリシラと共にあるいたずらを仕掛ける。果たして恋人の正体とは?『あしながおじさん』のウェブスターがおくる永遠の少女小説。
  • 2026年7月7日
    日暮らし 中 (講談社文庫 み 42-7)
    あらすじ 佐吉が人を殺めた疑いを受け、自身番に身柄を囚われた。しかも殺した相手が実の母、あの葵だという。今頃になって、誰が佐吉に、十八年前の事件の真相を教えたりしたのだろう?真実を探し江戸を走り回る平四郎。「叔父上、わたしは、本当のことがわからないままになってしまうことが案じられるのです」。 本文p129より、抜粋。 「つまり旦那も、俺がーーその、おふくろを手にかけたかもしれないってーー思っておられるんですよね」  平四郎が何か言う前に、笑い出すような勢いで急き込んで続ける。 「そうですよね。そりゃ当たり前だ。どう見たって俺は怪しいもの。しかも、亡骸の転がってるその場にいて、ふん捕まえられちまったんですからね。疑われたって何も言い返せませんよ。そりゃそうですよ」  裏返ったような声で、本当に笑い始めた。平四郎は膝の上に肘をつき、その手に顎を乗せて、奥歯を噛みしめながら佐吉の一人笑いを見守った。 「疑うということと、不安に思うということは違うぞ、佐吉」
  • 2026年6月23日
    日暮らし 上 (講談社文庫 み 42-6)
    あらすじ 浅草の似顔絵扇子絵師が殺された。しかも素人とは思えない鮮やかな手口で。「探索事は井筒様のお役目でしょう」-。岡っ引きの政五郎の手下、おでこの悩み、植木職人佐吉夫婦の心、煮売屋のお徳の商売敵。本所深川のぼんくら同心・平四郎と超美形の甥っ子・弓之助が動き出す。著者渾身の時代ミステリー。 本文p120より、抜粋。 「人は欲深いものだと、叔父上はよく言います」と、弓之助は言った。「わたくしが、生き物と別れるの嫌だ、だから飼わないというのも欲だと」 「欲……?」 「はい。一度自分が親しく思ったものが、どんな理由であれ離れてゆく。それが我慢できないというのも、立派な欲だと。それでも、その欲がなければ人は立ちゆかない。そういう欲はあっていいのだ。だから、別れるのが嫌だから生き物と親しまないというのは、賢いことでないーー」  弓之助は頭を動かし、空を仰いだ。 「そして、いつか別れるのではないかと、別れる前から怖れ怯えて暮らすのも、愚かなことだと教わりました。それは別れが怖いのではなく、自分が手にしたものを手放したくないという欲に、ただただ振り回されているだけのことなのだから」
  • 2026年6月5日
    初ものがたり
    初ものがたり
    あらすじ 鰹、白魚、鮭、柿、桜…。江戸の四季を彩る「初もの」がからんだ謎また謎。本所深川一帯をあずかる「回向院の旦那」こと岡っ引きの茂七が、子分の糸吉や権三らと難事件の数々に挑む。夜っぴて屋台を開いている正体不明の稲荷寿司屋の親父、霊力をもつという「拝み屋」の少年など、一癖二癖ある脇役たちも縦横無尽に神出鬼没。人情と季節感にあふれた時代ミステリー・ワールドへご招待! 本文p75より、抜粋。  取り調べは峻烈をきわめた。  茂七はむろんのこと、この件を扱うことになった本所深川方の同心も、頭から湯気が出るほど腹を立てていたからだ。この旦那は、子供らのためのお救い小屋をつくるという件に、いちばん熱心な人でもあった。 「情けない、俺は情けないぞ、茂七」  自身番のなかで地面を踏みならして、旦那はわめいたものだ。 「いつから、この町の人間はこんな非道なことをできるようになった。いつから、こんな犬畜生でもやらないことをするようになった。教えてくれ、茂七」
  • 2026年6月3日
    暗闇坂の人喰いの木
    あらすじ さらし首の名所だった「暗闇坂」にそそり立つ樹齢二千年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだのか。近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは。とうてい信じられない怪事件に名探偵・御手洗潔が敢然と挑む。しかしながら真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めるものだった。本格ミステリーの巨匠が精力を注いだ大傑作。
  • 2026年5月17日
    ぼんくら(下)
    ぼんくら(下)
    あらすじ 「俺、ここでいったい何をやっているんだろう」。江戸・深川の鉄瓶長屋を舞台に店子が次々と姿を消すと、差配人の佐吉は蒼白な顔をした。親思いの娘・お露、煮売屋の未亡人・お徳ら個性的な住人たちを脅えさせる怪事件。同心の平四郎と甥の美少年・弓之助が、事件の裏に潜む陰謀に迫る「宮部ワールド」の傑作。 本文p121より、抜粋。 「拝んで尊んで、それが本当に神仏に通じるならなあ」平四郎はまったく敬虔でない証に、鼻毛を抜きながら言った。「しかし神さんも仏さんも、みんなの願いをかなえることはできんだろ。河内屋も大繁盛近江屋も大繁盛、みんな大繁盛というわけにはいかんだろうがさ」 「そうですね。でも、それでいいんです」 「熱心に拝んでるのに、それが通じなくてもいいってのかい?」 「はい。心の拠り所になれば良いのです。上手くいったときには神仏のおかげさまとする。まずくいったときには神仏の奉じ方が足りなかったとする。そうしておけば、どうしようもない幸も不幸も、運も不運も、取り扱いようが決まるというわけでございますから」
  • 2026年5月7日
    ある閉ざされた雪の山荘で
    あらすじ  早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女七名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、一人また一人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか? 本文p190〜、抜粋。 「そうだった。小田さんといったかな、あの人は我々全員の顔を見ているし、名前を書いたリストだって持ってる。テレビや新聞を見て、すぐに警察に届けるに違いない。そうなれば捜索がなされて、死体も見つかる。ところが一人だけ足りないわけだから、その者が当然犯人として指名手配されることになる」 「そういう展開になるでしょうね。それとも犯人はそこまで深く考えていないのか」 「考えないなんてことは、ありえないと思うわ」 「ここまで巧妙に計画を立てた人間なら尚のこと、な」 (中略) 「ねえ、まさか犯人までが死ぬ気だってことはないでしょうね」 「えっ?」 「殺人を終えた後、犯人が自殺するつもりだとどうなるの? それだと後のことなんか考えなくてもいいわけよね」
  • 2026年5月1日
    闇より暗き我が祈り
    闇より暗き我が祈り
    あらすじ  ヴァージニア州の田舎町で葬儀社に勤めるネイサンは、イーソー牧師殺害事件の調査を信徒から依頼される。腐敗した保安官事務所があてにならないからだ。調査のなかで次第に、牧師に裏の顔があったことが判明する。有権者やギャングからの多額の寄付は何を意味するのか。町を支配する暴力から目を背ける神と保安官に代わり、自分の力だけで解決しようとネイサンは決意するが……現代ノワール小説の俊英の鮮烈なデビュー作。 本文p338より、抜粋。 「おまえは神を信じてないと思ってた」おれは言った。 「誰かが地獄に行って当然だと思うときに、神を信じる必要はない。これをもらって病院から出た二週間後」彼は喉の下の傷を指差して言った。「あの腐れ保安官はこの髪をつかんでおれをおばの家から引きずり出し、留置場に放り込んだ。で、デルバート・グリーンと組んで、さんざんおれを殴ったり蹴ったりして、アーノルドたちに復讐したければ自白しろと迫った。おばがあいつらを起訴しようとしたが、どこ吹く風よ。だから死ね。それだけじゃない。もっとひどいこともしてるだろ。おまえの両親が死んだときのことは言うまでもなく。地獄に行かなきゃならない人間もいるのさ、ネイト。それを手伝うのがおれたちの仕事だ。おまえは別にへまをしてない。へまをしたのは、おまえの友だちを連れ去った彼らだ」スカンクは言い、茶をごくごく飲んだ。おれはスカンクが言ったことを考えた。おれたちはいつ、誰が生きて誰が死ぬかの裁定者になった?
  • 2026年4月30日
    ぼんくら(上)
    ぼんくら(上)
    あらすじ 「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」--江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。その後、評判の良かった差配人が姿を消し、三つの家族も次々と失踪してしまった。いったい、この長屋には何が起きているのか。ぼんくらな同心・平四郎が動き始めた。著者渾身の長編時代ミステリー。 本文p278より、抜粋。 「それでも当時はわたくしも自慢でしたの」細君は忌々しそうに吐き捨てた。「わたくしも、あなたがわたくしを嫁にして自慢に感じておられることを感じて自慢に思っておりましたの。鼻高々でございましたわ」 「おまえが?」 「はい。夫に自慢に思われているということが自慢だったわけですわ。たかが見てくれのことだけだというのに。あなたがわたくしを妻として真に認めてくだすっているわけでもないのに。ただ見てくれがいいというだけで自慢にされているだけでございますのに」  平四郎は思わず言った。「しかし、そりゃ人情というものだろう」 「ですからいけませんのです」細君はきっとなった。「何も努力をしなくても、何ひとつ身についていなくても、ただ美しいというだけで人はちやほやしてくれる。これが良いことであるわけがございませんでしょ? それにねあなた、これはひっくり返せば、わたくしや姉様は、娘として妻として、どれほど真摯に努めましても、思ったほどには報われないということでございますよ。まわりの人びとは皆、姿形がきれいだということばかりに目を向けて、わたくしたちの中身を見ようとはしてくださらない。そういうことが続きますと、あなたわたくしたちだって気がくさくさして参りますのよ。いっそ見てくれの良さの上にあぐらをかき、楽をして世渡りをしようなどと、不届きなことのひとつも考えますわ」
  • 2026年4月19日
    流浪の月
    流浪の月
    あらすじ あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたいーー。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。 p248より、抜粋。 「もう結婚すればいいのに」  そうねえと受け流してソーダバーを舐めた。これ以上なく切実に必要としていても、わたしは文とキスをしたいとは思わないし、ましてや寝たくなど絶対にない。文とはただ一緒にいたいだけだ。そういう気持ちにつけられる名前がみつからない。  人と人がただ一緒にいることにすら、目に見えないルールのようなものがあって、わたしと文は出会ったときから、そこからはじき出されている。いつも居場所がない気分というのはひどく疲れる。わたしはソーダバーを舐めながら空を見上げた。 「どこか遠いところにいきたいなあ」
  • 2026年4月15日
    東京下町殺人暮色 (光文社文庫 み 13-1)
    あらすじ 13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントとして注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。そのころ町内では、“ある家で人殺しがあった”という噂で持ち切りだった。はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見されて…。 p191〜、抜粋。  ぼっちゃまーーと、ハナは身を乗り出した。 「わたくしが申し上げたかったのは、人は誰でも武装するものだ、ということでございます。ただ、何で武装するかは、その人によって違います。鎧を着る人もいれば、鉄砲を持つ人もいます。空手を習う方もいるでしょう。そして、どう武装しているかによって、歩く場所も違ってまいります」  ハナの声は優しかった。 「旦那さまは、頑丈な鎧兜に身を固めておられます。ですから、野越え山越えずんずん進んで好きな道を進んでいらっしゃられます。でも奥様はーーぼっちゃまのお母さまは、小さな守り刀くらいしか身につけていらっしゃらないのでしょう。ハナはそう思います。ですから、旦那さまについていらっしゃりたくても、断念しなければならないときが来てしまったのではありますまいか。そしてそれは、旦那さまがお悪いのでも、奥様に非があるのでもございません。もちろんぼっちゃまのせいでもございません。こういうことを、『ご縁がなかった』と申すのでございますよ。悲しいけれど、ときには避けて通れないことでございます」
  • 2026年3月19日
    にほんの詩集 宮沢賢治詩集
    あらすじ 自然を友とし、文学、地質学、農学など幅広く学んだ宮沢賢治。 東北の風土、仏教信仰、そして農民の生活に根ざした独自の生命観をもとに、 言葉とイメージを無限の宇宙まで広げ、解き放った詩の数々はどれも不思議な輝きに満ちている。 「春と修羅」「永訣の朝」「札幌市」[雨ニモマケズ]などの名詩を厳選。 以下、特に心に残った詩。 『序』『春と修羅』 『永訣の朝』『松の針』『無声慟哭』 『薤露青』『野の師父』 『雨ニモマケズ』 『眼にて云う』
  • 2026年3月14日
    むかし僕が死んだ家 (講談社文庫 ひ 17-16)
    あらすじ 「あたしは幼い頃の思い出が全然ないの」。 7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。 それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。 そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。 超絶人気作家が放つ文庫長編ミステリ。
  • 2026年3月6日
    改訂完全版 異邦の騎士
    あらすじ 失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。やっと手にした幸せな生活にしのび寄る新たな魔の手。名探偵御手洗潔の最初の事件を描いた傑作ミステリ『異邦の騎士』に著者が精魂こめて全面加筆した改訂完全版。幾多の歳月を越えいま異邦の扉が再び開かれる。 改訂完全版 異邦の騎士  異邦の扉の前に立った頃  改訂完全版のための後書き
  • 2026年2月28日
    書を捨てよ、町へ出よう
    有名な本なので一度は読みたいと思い、図書館で借りてきた。本のタイトルが、アンドレ・ジッドの詩から由来しているとは知らなかった……! 普通に作者が考案したものだと思ってた。こういう風に本と本が繋がる体験楽しい〜! (昭和42年の初版の復刻版ということで、女性の裸のイラストなどが多用されている。本の中だけでなく、裏表紙まであからさまなイラストでびっくり。外で読むならカバーが必要かな) あらすじ(文庫本から引用) あなたの人生は退屈ですか。どこか遠くに行きたいと思いますか。あなたに必要なのは見栄えの良い仕事でも、自慢できる彼や彼女でも、お洒落な服でもない。必要なものは想像力だ。一点豪華主義的なイマジネーションこそが現実を覆す。書を捨てよ、町へ出ようー。とびきり大きな嘘を抱えながら。家出の方法、サッカー、ハイティーン詩集、競馬、ヤクザになる方法、自殺学入門etc…。八歳にして詩を書き、時代と共に駆け抜けた天才アジテーター・寺山修司による、100%クールな挑発の書。
  • 2026年2月22日
    グリーン家殺人事件 (創元推理文庫 103-3)
    あらすじ ニューヨーク五十三番街の東のはずれに建つグリーン屋敷。そこで、二人の娘が射たれたのを皮切りに相次いで一家の者が殺されるという恐るべき惨劇が持ち上がった。憎悪と嫉妬が渦巻く中で、一家の皆殺しを企てる姿なき殺人者の犯行が続けられていく……⁉︎ 巨匠ヴァン・ダインが、綿密な計算と構成に基づいて書き上げたこの第三長編は、その全作品中、一、二を争う傑作となった。 p404より、抜粋。 「君の言葉は、なんだか、不吉にひびくよ。君がいうとおりに、今度の犯罪の加害者が見つかったのなら、なぜ、社会は適当な刑罰を加えてはいけないのかね?」 「社会が全知全能ならね、マーカム、判決を下す権利もあろう。しかし、社会は無知で、悪意に満ち、洞察力や理解力のあとかたもない。不正を称揚し、愚劣を賛美する。知性を十字架にかけ、病者を牢獄につなぐ。そればかりではない。《犯罪》と呼ばれているものの捕捉しがたい根源を分析し、あらゆる人間が持っている生まれながらの不可抗力的な本能として、欲しないにもかかわらず、人を死刑にする権利と能力とを持っていると思いあがっている。それが君のいう、ありがたい社会なのだよ、マーカム。ーー殺して、皮を剥ぎたいという組織的な渇望に血迷い、いけにえを、よだれを垂らして待っている狼の群だよ、社会は」
  • 2026年2月6日
    樽とタタン
    樽とタタン
    あらすじ 今から三十年以上前、小学校帰りに通った喫茶店。店の隅にはコーヒー豆の大樽があり、そこがわたしの特等席だった。常連客は、樽に座るわたしに「タタン」とあだ名を付けた老小説家、歌舞伎役者の卵、謎の生物学者に無口な学生とクセ者揃い。学校が苦手で友達もいなかった少女時代、大人に混ざって聞いた話には沢山の“本当” と“噓”があって……懐かしさと温かな驚きに包まれる喫茶店物語。 p145〜、抜粋。 「恋ほど孤独なものはない。恋ほど豊かな孤独はない。いつかおまえも恋をするだろう。そのとききっとおまえは気づくはずだ」  バヤイが孤独について話したのは、もしかしたら神主の涙を見た時ではなくてこのときだったのかもしれない。 「いまどきの若いものは、ひっついたり離れたり、ああいうのを恋だと思っているようだが、恋というのは人の一生において、そんなに何時も訪れるものではない。まったく訪れないことすらある。ほとんどの人間にはまったく訪れない。なんとなくそばにいた相手とくっつくのを恋だと思っているようなものに、真実など教えようもないが、あれはまったく、恋とは別の、生理現象の一形態である。おまえなどは幼くて、まだわからないかもしれない。しかし後学のために聞いておいたらいい。恋だけが、人から境界を奪う。恋だけが、階級も国籍も年齢も性別の壁も超える」
  • 2026年2月5日
    斜め屋敷の犯罪 改訂完全版
    あらすじ オホーツク海を見下ろす宗谷岬に傾斜して建つ奇妙な館ー通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にその館でパーティが開かれる。翌日、密室で招待客の死体が発見された!行き詰まる捜査陣の前に現れたのは、名探偵・御手洗潔だった!本格ミステリの金字塔、御手洗シリーズを世に知らしめた作品が、大幅加筆の完全版として登場。
  • 2026年1月30日
    告白
    告白
    あらすじ 「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞した国民的ベストセラー。
  • 2026年1月21日
    占星術殺人事件 改訂完全版
    あらすじ 密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!? 名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作、完全版! 二〇一一年十一月刊行の週刊文春臨時増刊「東西ミステリーベスト一〇〇」では、日本部門第三位選出。
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