
nanari
@bluebook_mark
2026年5月1日
ギアをあげて、風を鳴らして
平石さなぎ
読み終わった
身体がゆるやかに大人へと移ろいゆく子どもたちの季節が、大人の為にオトナにならざるを得ない日々になってしまっては絶対にいけないと、そのことを強く思いながら読みました。出来ることにも行ける距離にも限りがある中で、手が届くものへ危なっかしい不器用な全力で突き進めるのは、あの頃の私たちも持っていた未熟さ唯一の特権と言ってよいはずです。大人になれば戻ることも、そこにあった宝物に触れることも出来ず、ただ惜しい気持ちを抱えるしかしようの無い子供時代だからこそ、この瞬間の彼ら彼女らには、今はまだ《「ちゃんと漕ごうって思わんでええねんで」111p》という愛情で包んだ言葉を私たちは手渡してあげるべきなのだと思います。
