
rio
@rio_hon86
2026年4月19日

会社を綴る人
朱野帰子
読み終わった
仕事ができない主人公が、唯一の特技である文章力で、会社に所属する人々と関わり、影響を与え合う物語。
とにかく主人公・紙屋くんが魅力的。壊滅的に仕事ができないんだけど(それはもう本当に…笑)、腐ってなくて、鈍感でもなくて、優秀な兄がいても卑屈にならず、むしろちょっとしたことで相談のメールしちゃうくらいに頼りにしていて。自分の中にしっかり一本芯がある。素直なことって大事だなぁと思わされた。
作中の「言葉は書き手が思っている以上に読み手の心に響くものだと思う。」「たとえ天才的な才能がある人だって書く時は指先にすべての体重が乗っているはずだ。」という紙屋くんの考え方がすごく好き。
登場人物もれなくみんなキャラが良いんだけど、主人公が作品の真ん中にちゃんといて、速度は違っても同じ方向に走ってる一体感があった。
最上製粉という会社自体に温かみがあるのも良かった。みんな、会社と誰かのことを思って動いていたと思う。後半の社長のスピーチはすごく熱かった。
テンポ感も良くて、読んでる間ずっと楽しかった。読み終わった後、働いている全ての人達の背景を想像してしまうような作品。





