
酸菜魚
@suancaiyu
2026年5月1日
象の旅
ジョゼ・サラマーゴ,
木下眞穂
読み終わった
@ ホテル
Podcast「私より先に丁寧に暮らすな」で鵜飼さんが人生イチの好きな本として紹介していて知る。
恥ずかしながらサラマーゴがノーベル文学賞受賞者だとも知らなかった、鵜飼さん、サラマーゴのことを教えてくれてありがとうございます。
16世紀、ポルトガルからオーストリアへ、マクシミリアン二世への贈り物にされた象が旅をする話。
史実に基づいた話だが、これもまたまったく知らず、マクシミリアン二世について調べたり、リスボンからウィーンってめちゃ遠くない?とGoogleマップを見たりした。
象が旅する話なのだけど、象というより象をとりまく人間が面白く描かれていた。象遣いのインド人、スブッロ、キリスト教徒か聞かれたらまあまあです、と答えたり、哲学的なことを言ったり、かといえば象の毛を売りつける商売をやってマクシミリアン二世に嫌われたり、人間味があって面白いヤツ。
セリフもあるのだけど、鉤括弧は一切使われず、地の文に全て書かれる。紙芝居のように、口頭で語られる伝承の文字起こしというとわかりやすい。語り手は著者のサラマーゴ。史料が足りなかったとか、たまに言い訳を入れてくる。
いい本だった。
16世紀のヨーロッパで象がどのように民衆から見られているか、象とともにヨーロッパに渡ってきたインド人は何を思っているのか、貴族・軍人は何を大切にするか、港は汚いこと、そのほかたくさん。
何回か読み返したくなる本かも。今回は図書館で借りたけど、買おうかな。

