
ゆげの
@hoochaa
2026年5月4日
買った
読み終わった
1年ほど前、ちょっとした長文を書く機会があり、それに役立てようと『論理トレーニング101題』を読んだことから論理学者としての野矢茂樹を知った。野矢の著作をディグったことにより哲学者としての彼にハマり、そして徐々に彼の研究対象であるウィトゲンシュタインに興味を持ち始めた。ちらほらと周辺の本を読んだり読まなかったりしていたところに100分de名著がウィトゲンシュタイン回が来たので、僕の人生とNHKのタイミングが良くて驚いた。
僕に感化されて同じく野矢とウィトゲンシュタインを漁っていた友人は、恋人のお兄さんから突然「ウィトゲンシュタインって知ってる?」と言われて話が盛り上がったらしいので、単に流行っているのかもしれない。だとしたら僕らが興味を持ち始めたタイミングがちょうど世間の流行と重なったのだろう。
古田徹也の著作は読んだことがなかったのだけど、語り口調が野矢と似ており、ウィトゲンシュタイン研究者の特徴なのか?と思った。
番組も視聴したが、伊集院光のコメントが的確すぎて もしかしてこの人頭良いんじゃないか…?と思った(良いのでしょう)。
「論考」と「哲学探究」という難解な2つの哲学書を30分×4回で解説しようとするのだから、かなり削ぎ落とされてはいる。しかし、ウィトゲンシュタインの生き方や置かれていた環境も含めて全体として分かりやすい(とっつき易い)構成となっており、すごいなーと思いながら番組を見ていた。これをきっかけにウィトゲンシュタインはもっと流行っちゃうね。
論考については、野矢の著作で理解していた部分が大きく、また僕の直観ともあまり乖離がないのですんなり理解できた。
一方、哲学探究については、僕の直観とそぐわないところもあり、なかなか難しかった。
ただ、哲学探究のテーマである言語ゲームと、最近の生成AIの関係についての話題で、生成AIとの会話は互いに暗黙知の了解がなされていないから違和感が生じうるといった内容が記載されており、これは僕も同じことを考えていたので、へへんと思った。
おそらく僕は、論考で語られるような世界の在り方を表現する記述的な言語表現と、哲学探究で語られるような依頼・皮肉・嘘なども含めた言語活動を区別して考えを整理するのが良いのだと思う。今はそのへんがごっちゃになっているので、ウィトゲンシュタインの議論に賛成なのか反対なのか自分でもよく分からなくなっている。
今のところは前者に対する興味の方が強い。
後者は言語学の語用論と関連が深いと思うので、そっちからアプローチしてみるのも良いかもしれない。
