雨垂 "イエスの生涯" 2026年5月5日

雨垂
@amadare__
2026年5月5日
イエスの生涯
イエスの生涯
遠藤周作
他人によるイエス・キリストおよびキリスト教の解釈が知りたくて読み始めた。 遠藤周作はかなり現実的に新約聖書を読んでいて、聖書内で描写されているキリストの奇跡などを、原始キリスト教団による信仰告白ではないかと見ており、正確な事実ではないと指摘している。だが同時に、事実と真実は別物であるとも区分けしており、実際に奇跡が起きたかどうかといった俗な話の真偽が重要なのではなく、人々がそのようなイエス像を求めたという真実が重要なのだという。 非キリスト者からすれば屁理屈に聞こえるかもしれないが、キリスト者からすればキリストの教えこそが最も重要なのであり、奇跡や処女受胎などといった超常的な現象については、どうでもいいとは言わないまでも本質ではないというのは確かだ。 ただ、多くの聖書研究を参照し、現実的な視点で読み解いてきた彼でさえ、イエスの処刑後の熱狂――師を裏切って逃げたはずの弟子達が死をも恐れぬ熱心な伝道者となった謎についてはやはり分からないままらしい。裏切りの罪悪感や処刑中のイエスの言葉について言及されてはいるが、しかしそれだけではやはり説明がつかないとも語られている。パウロの回心も含め、弟子たちに何か尋常ならざる衝撃的な出来事があったのか……そしてそれは「復活」という超常的な出来事を歴史的事実として肯定することでしか筋が通らないのだろうか……。 前段で超常的な出来事は本質ではないと言っておきながらも、やっぱり処刑後の弟子たちの様変わりやパウロの回心については不可解すぎて気になってしまうのが本音だ。
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