きたむ
@kkitamura
2026年5月4日
太陽に撃ち抜かれて
ジョヴァーニ・マルチンス,
福嶋伸洋
読み終わった
ファベーラ出身の著者によるデビュー作の短編集。ファベーラとは切っても切り離せない薬物、暴力、警察沙汰がどの話にも出てくるが、そこまでシリアスな印象を与えない。登場人物の多くは若者だが、だからといって単純な青春小説にはなっていない。おそらく多くは実体験をもとに書かれている。薬物の描写とかはやたらとリアルで、読んでもわからないところがたくさんあるんだけど、それでも興味深く読めた。若い世代独特の弾けるような感性が上手に表現されている一方で、ファベーラに属する人たちの行き詰まった毎日、どう立ち回ったってそこから抜け出すのは簡単ではないという事実がどの作品にも通奏低音のように流れていて、そこが稀有だと思った。