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2025年3月19日

アフリカ文学講義
アラン・マバンク,
中村隆之,
福島亮
読み始めた
そういえばこれがあったね、と思い出して読み始める。
エキゾチック文学の作品でも、冒険小説においてそうだったように、アフリカ人は戯画的な役割を相変わらず演じており、自分自身の世界のヴィジョンをいまだ提示していない時代ですから、さしあたり、自分たちの意見を言うことなどはまったくありませんでした――なお、このようなエキゾチック文学の精神は植民地プロパガンダと同じ類のものでした。植民地プロパガンダにおいては、描かれているものが語ることはまるでなく、少しも反論はしないし、言葉を発することなどいささかもないのです。こうして、この植民地プロパガンダを人は信じるようになる。まるで、これらの小説家が私たちに真実を語っているようだ、と思い込んでしまうのです。ところが彼らがしたことは、ある大陸をでっち上げ、黒人たちを空想することだったわけです……。(p.27)
「アフリカ人は「素材」にすぎない」し、「内省」するのはかれらではなくてアフリカに赴く西洋人であり、ゆえに真の意味でアフリカ人が描かれているわけではない。『やし酒飲み』はやはり大事な作品......。








