wakaba "タイタン" 2026年5月5日

wakaba
wakaba
@wakaba101
2026年5月5日
タイタン
タイタン
野崎まど
最近AIに頼る機会が多くなっている自覚がある。 質問を投げると時々人間よりはるかに優秀なんじゃないかと思う回答をしてくれる。 近い将来、人間の仕事はAIに取って代わられるというのも頷ける話だ。 そんな最近の自分の中でホットなトピックである"AI"と"仕事"を主題にしたSF小説ということで、この本を手に取ってみた。 高度に発展したAI<タイタン>が社会インフラを担い、人類が仕事をする必要がなくなった世界が舞台。 話はタイタンが突然原因不明の機能低下に陥り、社会維持に危機が訪れるところから始まる。 臨床心理士の主人公は人類で初めてAIへの"カウンセリング"による解決を試みる。 本書の大きなテーマとして「仕事とは何か?」ということと「タイタンが機能低下に陥った原因は何か?」ということがあると思う。 終盤で明かされるこの二つの問いの答えはいたってシンプルだ。 まず仕事とは≪影響すること≫、なおかつその仕事の≪影響を知ること≫と定義される。 仕事の影響(結果)を知ることは"やり甲斐"に直結する。 そして超高性能AIのタイタンにとって人間社会を維持するという仕事はあまりにも簡単でやり甲斐がなさすぎた。人間がそうであるのと同じように、タイタンは仕事が簡単すぎて心を病んでしまったのだ。これが機能低下の原因である。 人によっては結論がシンプルすぎて拍子抜けしてしまうかもしれない。しかし、シンプルだからこそ私には予想がつかない結末だったし、意表を突かれたような驚きがあった。 最終的な対策としてタイタンにとって十全な仕事を生み出し、フィードバックするための超高度AIをタイタン自身が生成するというのも、非常に"らしい"解法だと思った。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved