
有希
@madoromi_y
2026年5月5日
西洋菓子店プティ・フール
千早茜
読み終わった
☆☆☆☆☆
やっぱり千早茜の本は好きだなあ……
冒頭、パティシエのお仕事小説かと思いきや、あれよあれよという間に少女時代の思い出へとうつろっていく「グロゼイユ」。少女小説特有の危うさは桜庭一樹的なエッセンスも感じる。
そこから様々な人物から語られることにより、彼らが置かれている状況が少しずつ鮮明になっていく連作短編集。
「なんで理由を訊いてくれないのかと思った。そうしてやっと本当に伝えたいことに気付いた。僕は訊いてもらいたかったんだ。どうしたの、と。何があったの、と。もうどろどろした黒いものを一人で抱えたくなかった。甘えたかったんだ、ずっと。どきどきするような刺激じゃなくて、甘く包み込むような安心を求めていた。」
