
kiyotakao
@kiyotakao
2025年3月20日

ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス
栗田シメイ
読み終わった
これは最高に面白かった。
桃尾さんが喜んでいるシーンが1番グッときた。
自治に対する学びがあると思うけどそれ以上にシンプルにノンフィクションの醍醐味を感じられる良作。
(ここから追記)
ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス、めちゃくちゃ面白いノンフィクションだった。
マンションの理事会にまつわるトラブルについての記録なので、マンションを所有している人にはオススメ。背筋が凍ってしまうか、胃が痛くなると思うけど…
広い意味では、圧倒的多数が「無関心」でいる中での自治の難しさを書いている本でもあった。これPTAでも似た構造発生しうる。というか発生している気がする。
このルポとセットで読むのにオススメなのが「権威と権力」。
「(いうことをきく)のは権威によるので、くいうことをきかせる)のは、権力」と書いている本。
どちらにも依らない例として「理(ことわり)」がでてきて、それを目指すのはユートピア的であるけど、目標の遠さに絶望しながら、それでも目指すんだよ、という結びがとてもよかった。
1974年初版で、いま56刷の超ロングセラーだけどぼくが読んだのは最近。
秀和幡ヶ谷の理事長は、権力の濫用を行った。
ただし、権力の濫用への対抗方法が、住民たちのなかでなかなか見出せなかったのが、苦しかった。権威は住民側にもない。別の権力を立てることも簡単じゃない。
そういう意味では、桃尾さんさんの助言によって、総会での打倒が「理」によって実現した、というところに、このルポの良さがあるんだと思う。




