ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス

112件の記録
- yomitaos@chsy71882025年5月12日読み終わった@ 自宅今年読んだノンフィクションで、もっとも興奮したのが「対馬の海に沈む」だったんだけど、それと同じくらいの体温上がったのがこの本。 権力は必ず腐敗するというのが政治の世界だけじゃないことが分かるし、案外矢面に立つ巨悪は純粋な正義感から闘っていて、一番の害悪はその周辺で甘い蜜を吸ってる奴らなのではと思わされる。 この「奴ら」に、私たちも成り下がる恐れは十分にある。そんな恐ろしい気持ちになった。 それにしても。手島さんをはじめとする闘うマンション区分所有者たちのような熱量を、自分は抱けるだろうか…。
- ネッコチャンのしもべ@az11682025年5月7日読み終わった渋谷の一等地に、管理組合が暴走し北朝鮮と呼ばれるブランドマンションがある...住人と、法的武装をして長期理事会の座を譲らない管理組合との攻防。マンション住人の高齢化、外国人居住者、タワマンなどを思うと洒落にならない実話
- ズゴ子@zugocco2025年5月4日紀伊国屋書店新宿で見かけてすぐSNS検索したら評判よいので買った 年始に読んだノンフィクション『対馬の海に沈む』がめちゃくちゃ面白かったので、それと並ぶような読み応えと刺激のあるルポを求めていた 読むのが楽しみ!
- ふじこ@245pro2025年4月20日読み終わっためちゃくちゃ面白かった!!理事長が定めた大量の謎ルール、25年以上にも及ぶ独裁体制。一時たりとも落ち着くことのできない監獄から平穏を取り戻すべく、立ち上がった勇者たちがいた。とにかくレジスタンスメンバーたちの情熱と執念が凄まじい。ここで倒れたら負けるという気合と根性、それに押されて少しずつ増えていく友軍。ちょっとでも何かが欠けていたら、何かが噛み合わなければ、この戦いに勝利することはできなかった。思考に囚われたモンスターも元は人間で、目的は同じ場所だったのだと気付かされる。
- よしかわ@yoshikawa2025年4月20日読み終わったあまりにもドラマティックで生々しい話だった。 より良く会側として読んでいたから、頑張れ!頑張れ!となったけど、実際に自分がそのマンションに住んでいたら?元々理事長と面識がある人物だったら?…… 特にエピローグで私は他人事としてこの本を読んできたのだと突きつけられました。
- 窓@mado2025年4月18日読み終わった都心のマンション自治を巡るノンフィクション、なのだが、読後感はヒトコワ系の恐怖物を読んだ時のそれである。 マンションの理事会が住人に理不尽なルールを強いる(しかも裁判までやっても覆らない)という事実はもちろん恐ろしいが、個人的にはこの理事長の真意が最後まで分からないのがとにかく怖かった。私利私欲のためなど分かりやすい理由があればまだ理解の取っ掛かりとなるのだが。 理事長の側近たちの顔が見えないところも怖い。特に管理人の振る舞いは本当に「分からない」。 同時に「こちら側」の人たちの情熱にも気圧される。 方向は違えど、とにかく登場人物全員の熱量がすごいのだ。 やっぱりノンフィクションは怖くて面白い。
- ゆっくり読む子@skr_04082025年4月16日読み終わった@ 蟹ブックスこんな、恐ろしい世界があったとは。。 高額なお金を払って購入したマンションが実は謎ルールだらけだったら、後悔してもしきれない。。
- ももんが太郎@reads_mmo2025年4月7日読み終わった凝り固まった時を進めるには、狂気のようなやり抜く気力が必要なのだなぁ。脱帽しました。権利の上に胡座をかいてはいけないですね。きちんと行使しなくては。 ラストは映画化できそうなくらいドラマチックだった。
- 川内イオ@iokawauchi2025年4月3日読み終わった狂ったルールを住民に押し付け、管理費の会計を隠し、独善的に振る舞う管理組合が牛耳る、渋谷区の実在のマンションに関するノンフィクション。 管理組合のおっさんたちはまるで王様とその臣下で、現実とは思えない。この絶対王政に反旗を翻した民衆たちの苦闘が描かれている。 なにより勉強になったのは、管理組合の闇。選挙と同じく我関せずの住民の無関心によって、マンションは独裁国家のようになり得ると知った。
- 吉岡あしゅりん@ashuring2025年4月2日読み終わった今朝、通勤途中に読み始めて、昼休み、帰宅途中、ベッドの中でも読み進め、1:00前に読み終えた。 いや面白かった! 読み始めたのが朝で本当によかった。 もしベッドに入ってから読み始めていたら読了まで本を置くことができず、明日は寝不足でふらふらしながら仕事へ行ったことだろう。 なんともドラマチックで、これは小説や映画になっても絶対に面白いよなと思いつつ、しかしこれはルポの形だからこそ最高に面白いと言える。 これが本当に起きたのか!
- みずかり@mm_calling2025年3月22日読み終わった臨場感がすごい文体で、ノンフィクションなのだと思うと胸が痛くなるくらい歯痒く切ない場面もあった 委任状を集める=人の心を動かすことの根気と泥臭さと戦略…
- kiyotakao@kiyotakao2025年3月20日読み終わったこれは最高に面白かった。 桃尾さんが喜んでいるシーンが1番グッときた。 自治に対する学びがあると思うけどそれ以上にシンプルにノンフィクションの醍醐味を感じられる良作。 (ここから追記) ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス、めちゃくちゃ面白いノンフィクションだった。 マンションの理事会にまつわるトラブルについての記録なので、マンションを所有している人にはオススメ。背筋が凍ってしまうか、胃が痛くなると思うけど… 広い意味では、圧倒的多数が「無関心」でいる中での自治の難しさを書いている本でもあった。これPTAでも似た構造発生しうる。というか発生している気がする。 このルポとセットで読むのにオススメなのが「権威と権力」。 「(いうことをきく)のは権威によるので、くいうことをきかせる)のは、権力」と書いている本。 どちらにも依らない例として「理(ことわり)」がでてきて、それを目指すのはユートピア的であるけど、目標の遠さに絶望しながら、それでも目指すんだよ、という結びがとてもよかった。 1974年初版で、いま56刷の超ロングセラーだけどぼくが読んだのは最近。 秀和幡ヶ谷の理事長は、権力の濫用を行った。 ただし、権力の濫用への対抗方法が、住民たちのなかでなかなか見出せなかったのが、苦しかった。権威は住民側にもない。別の権力を立てることも簡単じゃない。 そういう意味では、桃尾さんさんの助言によって、総会での打倒が「理」によって実現した、というところに、このルポの良さがあるんだと思う。
- しおみん@eriko_cc2025年3月16日買った読み終わった想像を超える壮絶な闘いが記されていて震えた… 私自身、築古住宅の理事長を務めた際に、理事会や管理組合、管理会社の意味を理解していない住民たちの「誰かがなんとかしてくれているのだろう」というあまりの無関心さに驚き、他の区分所有者らから反発を喰らいながらもコミュニティ活動や自治活動をスタートさせた経緯があり、著書内のあらゆる登場人物の粘り強さに、図らずも励まされた あとがきまで読むことが重要
- コタ@hts2025年3月10日気になる買った読み終わった面白かった。うっかり1日で読んでしまった。マンションの管理をめぐるノンフィクション。よく出来た小説のような面白さもあり、一方、描かれる出来事はノンフィクションだと思うとより恐ろしい。 まあ、旧理事長側から書いたらまた別のストーリーがあるのだろうけど…
- ゆ@nblow2025年3月9日読み終わった実家は戸建て、一人暮らしの我が家は数世帯のみの小さな集合住宅。いわゆる「マンション自治」に一切関わりのなかった人生だったため、この本を読んで驚愕した。 理事たちが住民に強いる、あり得ないほど厳しい謎ルール。それに反発する住民たち。委任状の争奪戦。まるで、この国の政治をちっちゃくしてギュッとしたような地獄を見ているようだった。 なぜ傍若無人なマンション管理をしていたのか、周囲の人間からの予想は書かれていたものの、最後まで本人の口から語られることはなかったのが気持ちが悪さを増している。 マンション自治を取り戻すために無償で働いた人々のことを思うといたたまれないとともに、その行動力と根気に尊敬の念を抱く。
- たなぱんだ@tanapanda2025年3月5日読み終わった感想書籍化すると聞いた時点で「これは間違いなく面白い」と期待していたが、その期待を裏切らない一冊だった。 「なんだこの総会は。北朝鮮かよ!!」 マンションの総会で、こんな衝撃的な一言が飛び出す。引っ越し時の荷物はすべて「検閲」され、理事会が認めていない不動産業者は管理人が木槌で威嚇して追い返す。そんな独裁的な管理体制が敷かれたマンションで、住民たちが自治を取り戻すべく戦った1,200日の記録。 最終的に住民たちは理事会のポジションを奪還するのだけど、そこに至るまでの準備が緻密で驚かされる。決戦の場となる総会では、薄氷の上を進むかのような攻防のなかで、彼らが用意周到さが上手く機能していく。結末を知っていても手に汗握る展開で、ノンフィクションとは思えないほどのスリルがある。 ただ、この本が面白いのは、「悪の理事会 vs 正義の住民」といった単純な対立構造ではないこと。住民たちは一枚岩ではなく、急進派もいれば穏健派もいる。住民運動に不信感を抱いてる人もいる。運動の中で何度も対立し、「有志の会」は何度も解散の危機に遭う。 象徴的だったのが、総会当日の様子。1時間の予行演習をした後、会場へ向かう住民たち。だけど、みんな一緒に会場に行くのかと思いきや、直接向かう人もいれば一旦自宅に戻る人もいて、まったくまとまりがない。その光景が、そこまでの戦いの難しさを象徴しているようだった。けれど、そんなバラバラの人たちが、一致団結して目標を成し遂げた。そこに、この物語の本当の感動ポイントがあるのだと思う。 「独裁的な理事会と戦うマンション住民の闘争」という枠を超えて、異なる考えの人々をどう巻き込み、どう説得していくかという普遍的なテーマが描かれている。そういう意味では、以前「積読チャンネル」というYouTubeで紹介された『政治学者、PTA会長になる』と似た雰囲気もあるなと思っていたら、実は担当編集者が同じだったらしい。 ノンフィクション好きや不動産の闇エピソードが好きな人はもちろん、説得術についてヒントを得たい人にもおすすめしたい。