
Suzuki
@finto__
2025年3月20日

読み終わった
★★★☆☆
「その頃は、現実や社会というものが怖くてしかたがなかった。知らない人に会いたくなかった。本やネットで得た知識だけですべてをわかったような顔をしていた。人生というものに現実感が持てなくて、すべてテレビゲームと同じように感じていた。人生の本番はまだ始まっていない。今はまだ何をやったらいいかわからないけど、そのうちもうちょっとちゃんとできるようになるはずだ。そのときがきたらがんばろう。そんなふうにいつも思いながら、何も行動には移さず、惰性のままにだらだらと無為な毎日を送っていた。
こんなんじゃいけない、というのは、わかっていた。でも、現実というものがよくわからなすぎて、怖かったのだ。」p14

