編集Lily "バグるラスコーリニコフ" 2026年5月6日

バグるラスコーリニコフ
笑えるし、最高のドストエフスキー入門書だと思う。 ドストエフスキーといえば、回収されないどうでもいい会話がやたら長いわりに、人が死ぬ場面で異様な祝祭感を出してくる人で、そのカタルシスがクセになるから私はドストエフスキーが好きなんだろう。『罪と罰』のヒロインの母カチェリーナは、そういう意味でまさにドストエフスキー的人物だし立役者だなと、著者の樫原さんの書き振りを読んで思った。 なんか筆が乗ってるんですよ、カチェリーナを書くときの樫原さん。 たとえば夫が死ぬ場面でパニックに陥り、司祭に暴言を吐くカチェリーナへのつっこみ。 〈これは神に対する異議申し立てである。ニーチェより早い〉 そして、発狂していよいよ死ぬカチェリーナ。 〈カチェリーナ、最期の見せ場である〉 この言いよう、歌舞伎かw あと、ラスコーリニコフ=拗らせキモオタってのはめっちゃわかる。あいつまじで、自意識過剰のメンヘラの口だけインテリだもんね。ま、そのわりに人を殺めますが。 『罪と罰』は革命前夜譚で、そしたらほんとにネチャーエフ事件が起きて、からの『悪霊』ってのも、『罪と罰』というのも納得いく話だった。
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