
北本新聞縦覧所
@kitamoto_juran
2026年5月6日
日常に侵入する自己啓発
牧野智和
読み終わった
大変面白かった。2026年に入ってからで一番の読書体験をしました。
自己啓発本に対し、男性向け・女性向け・手帳術・片付けに分け、それぞれの語りから「世界」がどう投影されているのかを読み解く。
自己が管理する対象には日常的な働きかけを説くのに対し、個人では如何ともし難い社会に対してはあっさりと思考停止の対象となっているという点が印象的。近ごろ、社会全体が自己啓発的になっているという仮説を持って読んでいたので腑に落ちた。
片付け本の章でも風水と関連付けられていたように、自己啓発はスピリチュアルとの距離が近い。自己を高めようとする意識とスピリチュアルの絡みも気になり始めた。
2015年刊行の10年以上前の本。手帳術といえばの『日経ビジネスアソシエ』が休刊して10年近くが経とうとともしている。そんな今の自己啓発的な語りはひと昔前ならばオンラインサロン、最近でも有料noteなどに移行しつつあるように思う。書籍と違い経年で追いづらく、研究対象にしづらいとは思うのだが、今の語りがどう進化しているのか(本書風に言うのなら「闘争」)、全体像を見てみたいと思った。
