kay "イン・ザ・メガチャーチ" 2026年4月30日

kay
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@hanauri
2026年4月30日
イン・ザ・メガチャーチ
話題作だが、個人的にはひたすらXのアイドル界隈のあれやそれを読まされているのと変わりなかった。同じく中盤までXをひたすら読まされていた金原ひとみ「YABUNONAKA」と違い終盤で強烈な作家性が発揮されるということもなく、現実に起こっているだけのことが書き連ねられていて作家性はもちろん物語性にも欠けた印象である。アイドルに疎い方には面白いのかもしれないものの、この本に書いてある多くのことはオーディション番組やアイドル界隈のSNSファンダムの深層心理でもなんでもなく少しでもその中に滞在してみれば簡単に感じられる「ありのまま」の筆記であり、まあそれらを改めて言語化したことに価値はあるのかもしれないが、小説としてはだから何だ、というところで終わってしまったと思う。想定内の身の破滅でしかない。そもそもわれわれは本当にコミュニティを求めてオタクをしているのか?誰かとつながっていることが生存につながるからオタクなのか?特に男性アイドルファンは同担拒否も多いし、男性アイドルのファンダムを描いているにしては解像度の低さもやや気になるところだった。 世の中のあちこちで、オーディション番組やファンダムに対して、どっぷり浸かっている者からすれば界隈への不満が、外側にいる者からすれば愚か者への侮蔑が、そのまなざしのなかにあるからこそ、言いたいことを言ってくれている代弁者として「インザメガチャーチ」に満足感を得ているのではないかという気がする。私は特に面白くはなかった。
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