
時間のかかる読書人
@yoko45
2026年5月6日
世界は分けてもわからない
福岡伸一
気になる
本の良し悪しと売れ行きとは必ずしも一致しませんが、この著者の「生物と無生物のあいだ」という本はベストセラーになりました。やはり優れた本は求められるのでしょう。二一世紀は生命科学の時代だと言われ、それが盛んに取り沙汰されていますが、「生命」とは何なのか、それは「いのち」とは別のものなのか、あるいは科学の対象となりうるのか、いろいろな疑問が湧きます。著者は科学者ですが、「生命科学者」ではなく、あくまで「生き物」に関する科学者でいようとしているように思えます。その姿勢が「科学」とは何なのか、「生きている」とはどういうことなのかを、深いところで納得させてくれます。ここでは、少し行儀のよい最初の本ではなく、もう一歩踏み込んだ『世界は分けてもわからない」の方を挙げておきます。これは生物学に限ったことではなく、世界の認識一般についてもあてはまることでしょうから。