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2026年5月7日

巡礼者たち (新潮文庫 キ 12-1)
エリザベス・ギルバート
なんだか眠れなくなってしまった深夜に、エリザベス・ギルバートの短編集から去年の秋に好きになった一編「デニー・ブラウン(十五歳)の知らなかったこと」を読んだ。
知らないことがあって、わからないことがあって、知らないことすらわからないこともある。たくさんある。デニー・ブラウン少年(十五歳)の、あるいはあなたやわたしのそんな事情とは無関係な顔をして世界というやつは進んでいくわけで。そこでは知らないままに悪意に晒されたりわからないまま幸福が訪れたりする。まあ、世界とはそういうものだ。寄る辺ないしままならない。
それでも、知っていることやわかっていることもある。世界に対峙するときにはそれらは微々たるものだけれど、それを使って、選択肢にして、自分を助けたり誰かをケアすることが出来る、ほんの少しだけ世界を良くすることが出来る、こともある。
そんなことは知っているしわかっている。こんな短編小説を読んだことがあるから。なんて、深夜に大好きな短編小説を読んでそんなことを思うのは、希望だって思ってみたい。世界にはそれがまだあるはず、と信じたいから。あと、やっぱり、深夜だからさ。
そんな風にすこし強引に小説も世界のこともわかった気になってみれば、ようやく安らかな気持ちで眠れる気がするのだった。もうすぐ5時だけれど。
これは暗い部屋に転がりながら書いているから、写真は去年の秋の使い回しである🐶










