ほんのうに "早稲女、女、男" 2026年5月6日

早稲女、女、男
解説を読むと、柚木麻子さんは早稲女が好きとのこと。早稲女という概念を丸ごと抱きしめて、頭をワシャワシャして可愛がるような愛にあふれている小説だと感じた。 「早稲女」とは、大体においては100%の褒め言葉ではない意味を込めて使われる言葉だと思うが、この小説の主人公である早乙女香夏子はその早稲女らしさをもって周りの女子たちを(無自覚に)エンパワメントしていく。イタさもカッコ悪さも引き受けて、自分に正直であろう、怖いけど一歩踏み出そう、という女子学生たちのエネルギーがとても眩しい。 街自体が大学の空気をまとっているのは他大学にはない特徴だ、というような描写があった。早稲田生がそこかしこにいるから高田馬場が好きではない、という人の声をよく聞くが、自分にとっては、それこそが高田馬場という街が好きな理由だと気がついた。街にいるだけで、社会の構成要素に組み込まれる前の、何者でもない大学生のときの気持ちが蘇る気がする。大学卒業してずいぶん経つのにそんなことを考えているのがイタいなと思うけど、でもそんな自分を引き受けていくのもいいじゃん、と思う。
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