まめ "黄色い家(下)" 2026年5月8日

まめ
まめ
@mameg229
2026年5月8日
黄色い家(下)
黄色い家(下)
川上未映子
平成初期〜中期の空気感、なんかみんなちょっと浮足立っているような、なんもないけどなんでもあって、ずっと空虚で、少年犯罪がこわくて、ノストラダムスの予言を待ってて、夢占いに本気で一喜一憂して、色や石や方角みたいなものにはパワーがあるとおもってた、いまおもうとどこか呑気な空気をとじこめたような小説だった。わたしは残滓をなめただけなので、あんまり覚えてないけど、あの頃は北朝鮮のミサイルもまだ飛んでなかったし、日本は永遠に平和がつづくとおもっていた。いうて、物語にでてくるひとたち、みんな生存するために必死なので、後半全然呑気とかいってられなくなってキツかった。 ちょっとマトを外しまくった感想になるが、子育てしている身としては、こどもにこういう気苦労はさしたらあかんなあ、とおもった。あと、これは『世界99』もそうだったんだけど、ずっと習俗はあるけど社会がないなあ、こういうところが海外で人気なのかなと思った。主人公たちの外側に社会システムがなさそうな空気みたいな?今作だと主人公の幼さゆえでもあるんだけど。だいじな脆い夢を抱きかかえるだけで、この子たちはお金の楽しみ方すらまだ知らないんだなあ、とちょっと切なくなった。 主人公のなまえが『おおかみこどもの雨と雪』のがんばりやのおかあさんとおなじで、それもちょっとキツかった。経緯がどうあれ、がんばることを背負わされるのは、キツイ。
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