
Yuyu
@yuyubooks
2026年5月8日
老人と海
アーネスト・ヘミングウェイ,
高見浩
読み終わった
今の私なら、襲いくるサメに怯えてカジキを放して帰ると思う。悔しいけど、生きるために。
でも老人は諦めなかったしサメとも最後まで戦った。老人は誇りを捨てなかったんだ。でも、それがどうしようもなく切ない。
原型を留めないカジキを直視できない姿や、それでも自分で自分を励まして気持ちを奮い立たせる姿が、強く美しく、切ないと感じた。
少年が泣いた理由や気持ちは書かれていないのに、わたしもきっと少年と同じ気持ちで泣きたかった。
老人の強さと、孤独と、老いと、太刀打ちできない自然の力を前にした1人の生身の人間がリアルに描かれていて、臨場感もたっぷりで引き込まれる。希望も絶望も諦めも全部が魅力的に描かれている。
海のように深く、孤独で美しい文章だったと思う。
この物語から何かを学んで人生に活かそう…きっとこういうことを伝えたいのだろう…という感じではないんだよな。物語そのものがすっと体に沁みてくる、いい意味でそれ以上でもそれ以下でもないという感じ。
いい体験をさせてもらった。文学って面白い。
【2026年19冊目】★★★★★

