euy "いのちの初夜" 2026年5月8日

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2026年5月8日
いのちの初夜
いのちの初夜
北條民雄
続いて「眼帯記」を読んだ。こちらも素晴らしい。 ハンセン病の病状の進行によって盲目になるかもしれない不安やら心の動きを切実に正面から言語化している随筆。 ところどころに力強さも感じる。 「私はその時、人生そのものの侘しさを覚えた。真黒い運命の手に掴まれた少女が、しかし泣きも喚きもしないで、いや泣きも喚きもした後に声も涙も涸れ果てて放心にも似た虚ろな心になってじっと耐え、黙々と眼を温めている。温めても、結局見えなくなってしまうことを知りながらも、しかし空しい努力を続けずにはいられない。もう暗くなりかかった眼を、もう一度あの明るい光の中に開きたい、もう一度あの光を見たい、彼女らは、全身をもってそう叫んでいるようであった。これを徒労と笑う奴は笑え、もしこれが徒労であるなら、過去幾千年の人類の努力はすべて徒労ではなかったか!私は貴いと思うのだ。」 「「今のうちに書きたいことは書いとけよ」彼は真面目な調子でいった。私は黙ったまま頷いた。」
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