
Vivian0716
@koolzy
2026年5月9日
日本人が立ち返る場所
内田樹,
養老孟司
読み終わった
博学でさまざまな経験を持つお二人の自在な対話を楽しめる一冊。冒頭で「問題は感情だとしみじみ思う」という言葉が出てくる。政治にしても経済にしても問題は仕組みなど外側に起きていることそのものではなく、それに対して論理性、理性を保つことができなくなる感情が存在しているせいなのだ、と。私も還暦を過ぎ、振り返ってみるとまったくその通りだと同意する。一言で言えば「感情的になっている人の意見はまったくあてにならない」という当たり前のことを思う。人の感情というのはその人の人生において起きたトラウマ、コンプレックス、また集団的な信念など(これは無意識的だけど感情によって生まれている)によって影響されて、自分でも思ってもいないようなことをしてしまったりするのだと思う。ただだからこそ希望はある。問題は感情なら、これに対してはさまざまな知見が増えてきていて、感情の問題は少なくともどうしたらいいかわからない、という状態ではない。というより古今の哲学、小説、宗教的な考え方の中に多くの示唆があるように思っている。お二人がこの本で示してくれたような感情の問題から自由になった心のあり方がいつかそう遠くない未来に集合意識にまで育っていくことに私も微力ながら尽力したい。この歳になって何が人生の目的なのか?を私も深く考えるようになった。具体的な目的はわからないが、少なくとも人間の理性を信じて私なりに実践していきたい。日本にはこれと同じ思いでいる人たちがきっとたくさんいるだろうと信じている。








