ちゃおくりー "透明な夜の香り" 2026年5月9日

透明な夜の香り
色や温度、味を感じさせる小説は普通にあるが、香りを彷彿とさせる小説ってどんなだろうとワクワクしながら読み始めた。ありふれた香りの話ではないので、エピソードに出てくるものと同じ香りを全て思い浮かべることは叶わなかったが、自分の中に閉じ込めている香りの蓋が時々開いて、ふわっと鼻腔をくすぐるような不思議な瞬間があった。でもその香りをはっきりと思い出せたわけではなく、思い出せそうな予感のようなもの。私が閉じ込めている香りが、どこから来ているものなのかも思い出せない。いつかその香りにどこかで出会えたら、その思い出も私の中に戻ってくるのかな。 読みながら面白い体験ができた本だった。ただ、リアリティのあるストーリーがタイプなので、同じ作家さんの別の作品を読みたいとまではならなかった。 あ、そうそう、香りではないけど、「烏龍茶と金木犀のジュレ」は食べてみたい。
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