
ON READING
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2026年5月10日
三十路の逆立ち
くどうれいん
読み終わった
俳句、短歌、小説、エッセイなど多岐にわたるジャンルで幅広く活躍中の注目の作家、くどうれいんによる「人生の機微」をいっぱいに詰め込んだ傑作エッセイ集。
骨董屋で出会った金言、北上川って龍みたい、買い過ぎたコーヒー、感動のドラム式洗濯機、実家に飾られる「絵に描いた餅」、初めての乳がん検診、戒めの「うなぎ地蔵」、そして迎えた厄年ーー。
「生活」に訪れる光景、瞬間、出会いの数々。明日もまた読みたくなる23編。
いいものを書きたい、すきな人と会いたい、あれもこれも見たい、行きたい、食べたい。
くどうさんのエッセイからはいつも、気持ちのよい「生」へのポジティブな欲望を感じる。ぜんぶやりたい、ぜんぶあきらめない。(今春刊行されたくどうさんの絵本はまさに、『ぜんぶやりたいまにちゃん』である)
それがとてもまぶしいのだ。
とりわけ今作では、家族の話がつよく印象に残った。
「最後の」家族旅行の話は、親不孝ものとしては、身につまされながら読んだ。店をやっていると、家族となかなか休日が合わなくて、この連休も姪っ子に会えなかった。
でもやりたいことぜんぶ、あきらめなくてもいいんだよな。私ももうすこし、自分の欲望に耳を傾けてあげたい。








